緊縮の結果コロナで感染対策と経済両方失敗した菅総理の下では温暖化対策も失敗する

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菅総理は就任後最初の所信表明演説において、2050年までに二酸化炭素等の温室効果ガスの排出をゼロにする「カーボンニュートラル」の実現を目指すことを宣言した。しかし、菅政権の新型コロナへの対応を見ると、気候変動問題への対応も日本国民にとっての利益という意味においては、菅総理が現在の方針を変えないかぎり失敗に終わる結末しか見えない。

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コロナ対策と温暖化対策の共通点

コロナ対策と地球温暖化対策は共通点が多くある。感染症のパンデミックへの対応における目的は、感染による直接の死者と経済の停滞による困窮を原因とする自殺者などの死者の両方を最小限に抑えることや、医療崩壊により感染症以外の傷病者の医療アクセスに支障きたすという事態を起こさないことである。政府が何ら手だてを打たずに店舗の休業やイベント自粛などの経済活動抑制を行えば、感染死者は減らせるが経済的要因による死者は増える。一方、経済被害抑制を優先して経済活動を続けた場合は医療崩壊の危険性が高まる。つまり、目的達成のためには、経済活動を抑制するのであれば事業者への徹底補償、国民への現金給付や減税などで経済死者をゼロにする。経済を動かすのであれば医療強化などに国費を徹底投入し感染による死者、重症者を減らす。あるいは両方を適切に組み合わせるなどいずれにしても政府の積極財政は目的達成には必要不可欠だ。

温室効果ガス削減それ自体を目的化してはならない

一方、気候変動対策の目的は温室効果ガス削減それ自体ではなく、気候変動による豪雨などの災害や食料危機などの直接被害から国民の生命と財産を守ると同時に、対策財源調達のための環境税等の税負担増加や光熱費高騰で経済にダメージを与え経済死者を出すというような事態も絶対に起こさないことである。

緊縮の結果コロナで感染死者と経済死者を増やした菅総理

菅総理は感染防止と経済の両立を図ると言っていたが、経済を動かすにしても止めるにしても積極財政無しには目的達成は不可能ということが無視され、「おカネのプール論」という間違った考え方に基づき、経済活動の制限による補償による財政悪化を避けるために医療強化などに十分な財政支援をせず経済活動の規制緩和を進めた結果、コロナ第3波で重症者数が過去最多を更新し、1日ごとの死者数も過去最多と並び、さらに自殺者数も増加傾向が続き2020年の自殺者数は10月時点で累計1113人に達し、新型コロナの死者数の累計796人を上回るなど、貨幣についての間違った認識に基づく緊縮財政の結果、菅政権は感染防止にも経済回復にも失敗した。

菅総理が貨幣観を改めなければ気候変動問題でも同じ結果になるのは避けられない

気候変動対策も菅総理が間違った貨幣観を改めないかぎり同じような結末となるのは避けられないであろう。間違った貨幣観の持ち主である菅総理がまず考えそうなのは、温室効果ガス排出につながるような国民の様々な行動に対して環境税を課すことで排出抑制を促すと同時に税収を温暖化対策予算の財源にするというやり方だ。このようなことをやれば仮に温暖化による人的被害は回避できたとしても、コロナ禍で傷んだ日本経済に環境税が更なる打撃となり経済死者が続出する危険性が高い。
温室効果ガスが気候変動の原因か否かについては諸説あるが、予防原則に基づいてある程度排出削減をしていく必要はあるし、石油や天然ガスを輸入に頼る我が国の場合、脱炭素型のエネルギー転換が結果的にエネルギーの輸入依存の低減につながるならエネルギー安全保障面でもメリットはあるだろう。一方で、温室効果ガスを削減しても気候変動緩和に十分な効果が得られないあるいは効果が出るまで時間がかかるケースを想定し、災害の激甚化に備えた河川の治水能力強化などの防災・減災対策の強化、品種改良などによる異常気象に強い農業の実現など気候変動の進行を前提とした適応策も同時に国家レベルで進める必要がある。必要ならば躊躇なく国債発行で財源調達をして温暖化防止と適応策の両方に大規模かつ継続的に投資することが政府には求められるのだ。しかし、菅総理が間違った貨幣観を改めないかぎり国債発行で財源調達ではなく、Aの予算を減らしてBに充てるという選択になるだろう。もし適応策の予算を減らして防止策に充てることになって、温室効果ガス削減による気候変動抑制の効果が不十分だった場合、災害や食料危機など気候変動による人的被害から国民を守ることはできなくなってしまう。また、防止策と適応策両方の予算が十分確保されたとしても、その代わりに医療、介護、教育、子育て支援など何らかの予算が削減され国民が必ず不利益を被るだろう。
緊縮と増税で懐が寂しくなっている状態では消費者は環境に優しい商品の購入などを積極的にしようとはあまり考えない。そのように需要の無い状況では政府が多少の支援策をやったところで企業が脱炭素への設備投資をするということはあり得ない。その結果、緊縮財政の下では温室効果ガス排出削減にも失敗するということも十分考えられる。

国民が声を上げるしかない

菅総理が間違った貨幣観を改めず緊縮財政を継続するかぎり、いかなる政策も国民の利益という面においては失敗に終わるだろう。それを回避するには私達国民が正しい貨幣観を身につけ声を上げる以外に方法はない。

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