選択的夫婦別姓は「少子化の解決」につながらず、さらなる「共同体破壊、グローバル化の一因」となる

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NikolayFrolochkinによるPixabayからの画像

自民党で選択的夫婦別姓制度が議論中です。そこでは現行の夫婦同姓が「少子化の一因」である、などという誤った主張がされていますが、選択的夫婦別姓は何も解決策になりません。それどころか、さらなるグローバル化、共同体の破壊を呼ぶものです。

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男女共同参画基本計画と選択的夫婦別姓

12月中旬の閣議決定が目指されている政府「男女共同参画基本計画」案に、選択的夫婦別姓制度を推す意見が強く反映されているとのこと。現行の夫婦同姓制度が「少子化の一因」とするなどの妄言をはじめ、極めて問題ありです。

「男女共同参画基本計画」の原案は、自民党の女性活躍推進特別委員会(森雅子委員長)が取りまとめたもので、稲田朋美氏も関わっている様子。

9日付の報道では、自民党内での合同会議で異論続出、結論は持ち越しとなったようですが……。この「選択的夫婦別姓制度」に関わる問題について、解説してみます。

少子化の原因と解決策

けっこう知られてきているとは思うのですが、少子化の原因は「十分な所得のある結婚相手(主に男性)が少ないから」です。40代では、正規雇用男性の未婚率は約2割。同じく非正規雇用男性の約6割が未婚です。

【田村秀男のお金は知っている】非正規男子の未婚にみる「国勢」の衰え 従来の「内需圧殺策」放置で進む困窮化

以下のグラフでもわかるとおり、女性のニーズに合う所得水準の男性が少ない。
ゆえに、未婚者が多い。

結婚相手に求める条件_令和元年少子化対策白書より


そして結婚した場合に夫婦が考える子供の数は、理想で2.32人、予定で2.01人(平成27年)。平成を通じて低下傾向ではありますが、依然2人以上をキープ。ちなみに、理想数>予定数の原因は、圧倒的にお金。「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」

子どもは何人ほしいと思っている?

ということですから、財政破綻の懸念ゼロの我が国は、積極財政・労働規制強化等により雇用環境を改善、(主に男性の)所得を向上させればよい。それで少子化はかなり解消です。移民も不要。

選択的夫婦別姓派は「夫婦同姓が少子化の一因」と言いますが、実際には「0.000001因」程度でしょう。現政権が補正予算で「事業規模」による粉飾をするのと同じです。

選択的夫婦別姓派の言い分

彼らはどう言っているのか? 以下の記事によりますと……

【主張】「夫婦別姓」案 家族の意義考えぬ暴論だ

姓が変わると不便

ア「婚姻前の氏(姓)を引き続き使えないことが婚姻後の生活の支障となっているとの声もある」

仕事上で旧姓が使えなければ、それまでの業績や人脈の活用に不都合が出る、ということなのでしょうが……。

これはそもそも同姓制度のせいではない。「旧姓使用」の仕組みが不充分だからです。

マイナンバーもできたことですし、現政権お得意のデジタルトランスフォーメーションを大いに活用しましょう。

それによって結婚に伴う姓の変更および旧姓併記や通称使用について、手間なく簡便に行えるようにすればよいのです。

実家の姓を絶やしたくない

イ「実家の姓が絶えることを心配して結婚に踏み切れず少子化の一因になっている」

これまた何を言っとるのか……という見解です。
一人っ子の女性を想定しているのでしょうが、そもそも結婚しなければ姓が絶えることは確定です。

姓を維持したければ結婚/子育ては必須。

結婚して子供を複数授かったならば、成人の際など適当な時期を見計らって、その子に祖父母や親戚の養子となってもらい、旧姓を継いでもらえばよいのです。もちろん、それまでの家族関係を維持したまま行うことが可能。(子供を授からなければ、また別途養子縁組を考えればよい)

実際、私の実妹もそうして母の姓を継ぎまして、何の問題もありません。

詳しいやり方はこちらを↓

苗字を親の旧姓に変更する方法|亡き親の姓へ改名する手続きも解説

国際社会で孤立する

ウ「国際社会で夫婦の同氏を法律で義務付けている国は、日本以外に見当たらない」

これに至ってはもう、「よそはよそ、うちはうち!」で終わりです。

「国際社会で日本語のみを公用語扱いしている国は、日本以外に見当たらない」から、
英語や中国語を公用語にしよう!と言うのと同じでバカバカしい限り。
(もっとも、本気でこーゆー主張をする人もいるのでイヤになりますが)

個人・個性を称揚する割に、国家の個性は認めたがらない、グローバリズムの矛盾がよく表れています。

選択的夫婦別姓は財政破綻論と同じ

結局、ア~ウのいずれも理由として成り立たないのです。

では、なぜ選択的夫婦別姓を実現しようとするのか? 

それは、夫婦同姓という旧制度を改革したいからでしょう。

改革が実現すれば、それは政治的実績となる。
男女共同参画/ジェンダーフリーを進めようとする人たちに対して、大いにアピールできるし、出世もできる。
女性の労働市場参加(安い労働力増!)を喜ぶ人たちからもほめられる。
仕事になる、カネになる。

起こり得ない財政破綻を理由として消極財政にこだわる、財務省や政治家、経済学者と同じです。

夫婦同姓を守ることは、共同体を守ること

このような出世や私欲のための改革/破壊は、確実にナショナリズム(共同体)の堅固な堤防を崩し、グローバリズム(個々人)の砂浜に変えてしまいます。

大げさな……と思われるかもしれませんが、そうではありません。

「夫婦同姓は、責任を共有し、子供を育てていく家族の一体感につながる」もの。

家族は最小の共同体、基本の共同体です。それが連なって、地域や市町村、都道府県、日本という大きな共同体に至ります。家族の弱体化はそのまま日本の弱体化です。

グローバリズムの弊害を克服し、ナショナリズム(共同体)の回復を目指すべき現在、夫婦同姓は堅持せねばならぬものと確信します。

一歩を許せば、さらに二歩、三歩とグローバリズムは破壊を進めようとします。
自由貿易や労働規制緩和、移民受け入れが少しずつ既成事実を積み上げながら拡大されるのと同じです。

選択的夫婦別姓が実現すれば、
「同姓は時代遅れ、差別主義」
「法律婚に意味はない、事実婚でよい」
「戸籍制度なんていらない、個人のマイナンバーで十分」
とエスカレートするのは目に見えています。

「希望する人が選択できるならいいじゃない(オレには関係ないけど)」という甘い態度でなく、
「夫婦は同姓でなければならぬ!」という声が必要です。


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