俺が政府だ!2~誰かの負債は誰かの資産の正体2~

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『「政府が発行する通貨は自分から借りて自分に返す」、の行く先』

 政府を自分と同じように考えること。
 その考えが政りごとの方にいくと、○○総理の代わりはいない!となり、経済の方にいくと返済しなくてよい負債となるのではないか。
 実は根っこところで繋がっているのかもしれません。
 政府を自分と考え総理大臣を自分と同じと考え、自分で作った金を自分で返す事は負債を返済しなくてよいと考えることが。

『政府=自分、政府の金=自分の金』

 知識としては政府の金は自分の金のわけがないとは、誰でもわかっている事でしょう。
 しかし、政府を自分と同じと考えるような感覚に陥ってしまったら、どうなるのか。
 それは、
 
 政府=自分=政府の財政=自分の家計簿
 
 となっていくのかもしれません。
 政府を家計の簿記、つまり家計簿と同じと考えるようになっていくのではないでしょうか。
 政府の金が自分の金のように感じるようになり、税で国民から金を回収するのは自分の金を取り返している、だから増税に増税をするのが正しく感じる。
 そして、政府が金を発行し財政で支出するのは、せっかく税金で集めた自分の金が他人に流れて行っているような感覚を覚える。
 だから、そんな自分の金が奪われる財政支出はしたがらなくなる。
 さらにそれは、自分の金(政府の金)を国民なんていう他人に与えなくてはいけなんだ?、という感覚になっていく。
 自分や自分の会社以外に政府が金を使うのは許さない! 自分に金をよこす場合のみ政府の支出を許可してやる、というふうに。

『ループ』

 さてこれまで自分から借りて自分に返す、だから返済しなくてよい負債なんだというのはなんか変じゃないの?、と疑問をあげてきました。
 しかしあらためて考えてみると、自分で作った物を自分で借り自分に返す必要はない。
 それは自分で作った物なら、いくらでも借りれるしどれだけでも返すことはできそうです。
 いつでもどれだけでも簡単に返せるのなら、別に返すことなんて考えなくてよいですからね。
 そうだとすると別に変ではないような気もしてきます。
 となるとやっぱり返済しなくてよい負債は正しいのでしょうか?
 
 しかしそれは、通貨を政府に返済しない=税をしなくてよい負債、ですね。
 インフレで税をしなかったら、またバブルになるのではないか。
 デフレを脱却するために、バブルにする。
 そのバブルがはじけ、またデフレに戻る。
 バブルとデフレという極端を繰り返すだけで、両者が移り変わるわずかな時代を運よく生きた世代だけが、豊かっぽい生活を受け取れる。
 なら結局はデフレで居続ければいいじゃん、となってしまわないか。
 
 いつのまにか、抜け出せないトンネルやループに入り込んでしまっている感じがします。
 デフレ脱却と言いながらだらだらデフレを続け、経済成長と言いながら真綿で首を絞められていくかのように悪くなっていき、取り返しがつかないぐらいの現実が目の前にくるまで気づかない、いえその時がきてもそれを認めようとしない。
 なぜこんなことになってしまうのでしょう。
 いったい何が変なのか? どこが変なのか?

『自分から自分達へ』

 ちょっと言葉を一つ入れ替えてみたいと思います。
 どの言葉を入れ替えるのかというと、それは「自分」です。
 「自分」を「自分達」と入れ替えてみます。
 すると政府が発行する通貨は、
 
「自分から借りて自分に返す」→「自分達から借りて自分達に返す」
 
となります。
 自分達というのだから自分も含まれますが、自分で作った物を自分から借りて自分に返すのは変なのでは?、と疑問を呈してきました。
 それを当てはめてみると、返す相手に自分は除かれます。
 となると残るのは、
 
「自分達」-「自分」=「達」
 
となります。
 ではその「達」とは誰のことなのか? 

『使ったら元の所に戻しましょう』

 その「達」とは、同じ国民、さらに政府も含まれるのではないでしょうか。
 ではいったい何を返すのでしょう? 
 負債には「お金」と「物作り」、言いかえると「需要」と「供給」といった二つの面があると述べてきました。
 物やサービスを作っているのは誰か? 主に国民ですよね。
 なら働いて作った物やサービスは、同じ国民に渡す。
 お金の方はどうでしょう。
 自分達のお金といってもみなが好き勝手に通貨を作ったりしたら、ぐちゃぐちゃになり混乱してしまいます。
 お金を一括してまとめ管理する必要があります。
 それを行っているのは誰か? 政府(日銀含む)ですね。
 なら通貨というお金を使い得たなら、政府に返すということに。
 この物とお金の流れを何というのか? 
 税ではないでしょうか。

『借り貸しノート』

 負債は借り貸しの関係を記したもの、なんて言われることもあります。
 では通貨が、税に紐づけられた負債というのならば、いったい誰と誰の関係が書かれているのでしょう。
 
 通貨は政府が作り国民に渡し、税で戻ってくる。
 さらに国民同士も通貨を使い渡し合っている。
 国民と政府を合わせたものをなんというのか? 社会や共同体といえるのではないでしょうか。
 なら通貨というお金に記されている関係は政府と国民、さらに国民同士なのではないのか。
 共同体から生まれたお金を使い物を作り、共同体へと返す。

『「誰かの負債は誰かの資産」の正体2~みんなの負債でみんなの資産~』

 みんなで黒星を負い、みんなで白星という勝ちを手にいれる。
 黒星とはなにか? 通貨という負債です。
 白星とはなにか? いろんなものを「自分達」で作り上げかつ、それらを満足に買える通貨という資産です。
 「誰かの負債は誰かの資産」を「みんなの負債でみんなの資産」とする。
 それが通貨の税の、そして「誰かの負債は誰かの資産」の正体2、と言えるのかもしれません。

『おまけ』

 返済、と聞くと金を返すことが頭に浮かびますね。
 でもそれだけなのでしょうか?
 返す事って金だけを返すことなのか?

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