杉本五郎中佐遺著『大義』|解説 第八章『七生滅賊』コロナ恐慌が「賊」をあぶり出す

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楠木正成(大楠公)を祀る湊川神社(photo_by_KishujiRapid)

戦前日本のベストセラー『大義』(杉本五郎著)の解説連載第10回です。 今回は第八章「七生滅賊」です。現代語での大意を示したうえで、これを現代に生かすべく、私なりの解釈・解説を行います。原文はこちらの「大義研究会」のサイトでご覧ください。

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第八章「七生滅賊」の大意

私利私欲にふけって国体を無視する者は、時の古今、洋の東西、国の内外を問わず、また貴賤貧富に関わらず、全員が大御心に背く賊であり、朝敵である。

とはいえ、忘れやすいのは自分の中の賊、実に制御困難なものは心の中の朝敵である。
聖人も賢者も皆、この点に苦心する。釈迦も孔子も自分は今なお修行中と言ったが、まったくこの点を指摘しているのである。

深く内省して自分の中の賊を把握するのだ。
日夜、心の中で暴れ回るのは強賊の足利高氏であり、大楠公(楠木正成)は常に敗死している。
その悲惨な心の現実を見つめるのだ。

「善人であろうとするなら、まず悪人であることを知れ」という言葉がある。
この意味は、悪いことをしているという自省のみでなく、自分が悪人と知れということである。
自分自身が高氏であることを、私利私欲の権化であることを自覚せねばならない。

  大皇(おおきみ)に背(そむ)ける者は天地(あめつち)に
             入れざる罪ぞ打つて粉(こ)にせよ

破邪顕正の剣を心の奥の強敵に振り下ろせ、打ち砕け。
そうすれば善の人が生き返る。真正日本人の姿が現れるであろう。

    一秒生きば一秒心を 大君に盡せ(つくせ)
    一日生きば一日心を 大君に盡せ

生まれて忠孝の民となり、死ねば国家の神となって、ひたすら天皇を護る。

これこそ日本人本来の姿である。

さらに言えば、
「松影の暗きは月の光かな」
(月の光が明るいほど、松の陰は暗くなる)

天皇を仰ぎ見るからこそ、心の中の賊を内省できる。
天皇を仰ぎ申し上げることで、滅賊の大精神を発揮し、破邪の剣も振るえる。

 橘曙覧先生歌
  ますらをが朝廷(みかど)思ひの忠実心(まめごころ)
       眼を血に染めて焼刃(やいば)見澄す(みすます)

           (昭和11年9月30日)

(解説)国体とは?

前回の繰り返しになりますが、
我が国の「国体」は君民一如、すなわち

「天皇のあわれみと慈しみは民のすべてに及び、民は皆協力して尊敬と忠義を天皇に捧げる。天皇と国民は心を通わせ、君民は一体となる。」
というものです。

(解説)七生滅賊とは?

章タイトルの七生滅賊は、太平記における湊川の戦、楠木正成・正季兄弟敗死のエピソードから生まれた言葉です。以下、『絵入太平記 上』p.448 の該当シーンを筆者の超訳でご紹介します。

(もはやこれまでと、手近な村の家屋で自害しようとするシーン。一族の者たちは念仏を唱えて次々死んでいく)

正成
「人間は死ぬ時に何を念じるかで、生まれ変わり先が良くなったり悪くなったりするというが、お前はどこに生まれたい?」

正季
「ハハハハハ。七度まで同じ人間に生まれて朝敵・逆賊を滅ぼすだけですよ」

正成
「仏の教えだと、そいつは罪深い悪念だぞ。だが、俺も同じ考えだ」

(解説)消費税&コロナ恐慌における「賊」

『大義』は「賊」の意味を深く捉えて、私利私欲によって人間誰もの中に生ずるものとしています。私たちは皆「賊」になりがちですが、心の余裕を失うとその危険性がさらに増します。

現在の消費税&コロナ恐慌、緊急事態下においてそれは顕著です。

・外で遊ぶ子供たち、親子連れへの過剰な非難
・医療従事者やその家族に対する忌避
・政治家や公務員への「身を切れ」という言動
・パチンコや風俗業等の苦境を見捨ててよいという風潮

こういったものは、「感染の恐怖から逃れたい」「自分の心を慰めたい」「鬱憤を晴らしたい」という心から生じる行為でしょう。人間らしい感情ではありますが、他人の事情を慮ることなく非難し、攻撃する結果となっている。己の心が「賊」に負けているのです。長引くデフレ不況が「消費税10%&武漢新型コロナ恐慌」へと激甚化してしまったのですから、人々の心が弱くなるのも当然。

とはいえ、このような「賊」を勢いづかせているのは何か。
それは御存知、自粛を要請しておきながら十分な補償・給付・投資・減税を行わない政府。そして緊縮財政主義にこだわる、あるいは財施破綻論を打破できない政治家や官僚、学者、財界、マスコミ人でしょう。

彼らの心にもまた、自らの地位や体面を保ちたいという「賊」が跋扈している。
国民を救う力を持つ彼ら自身が「賊」に堕している。

(解説)破邪顕正の剣を

我々国民はそのような者たちに「破邪顕正の剣」を振るわねばならない。彼らを叱咤し、あるべき施策を要求し、積極財政を主張する政治家を応援するのです。

現在、この「進撃の庶民」も含めインターネット・SNS上でそのような努力が広く行われるようになっており、心強い限りです。

これはまさに天皇の大御心に沿う忠義の行為であり、天皇の願い「人々の安寧」を実現するための努力です。
現憲法で言えば天皇を象徴として統合され、主権を持つ国民の政治的責任、権利行使でしょう。

(解説)我執を捨て、「朝敵」を滅ぼす

自分は政府などに頼りたくない、政府へ補償の要求などしないという人もいるかもしれません。
しかしそれもまた、我執ではないでしょうか。
それは「賊」を勢いづかせる原因ともなります。

声を上げ、狂気じみた財政破綻論を排し、十分な補償・給付・投資・減税を実現することは人々を救うこと、そしてそれによって自分を救うことです。
また、国民の不安と嫉妬を煽って分断し、権力を得て私欲を満たそうとする者たち……橋下徹氏・竹中平蔵氏らに代表される現代の高氏/賊徒朝敵を挫くことにもなります。

一律10万円の個人給付なども始まりましたが、まだまだ不足。恐慌を脱し人々を救うには、100~200兆円の国債発行による財政支出が必要です。

政党や政治家へのメール、ツイッター等SNS、電話や面会での要望、やり方はそれぞれですが、この努力に参加する人がもっともっと増えることを望みます。

共に「賊」を滅ぼしましょう!

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当ブログは2019年5月に移転しました。旧進撃の庶民
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