ソレイマニ司令官殺害の理由とは?なぜソレイマニはアメリカに殺害されたか

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 年も明けて間もないというのに、衝撃的なニュースが世界中を駆け巡っています。アメリカのソレイマニ司令官殺害です。

 しかしいまいち「何がどうなってるの?」感が否めません。筆者なりに報道を読みつつ、解説します。

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イランとアメリカの国際関係と関係悪化の歴史

 1979年までイランは、親米王朝でした。しかし革命が起こりパフラヴィー朝は倒れ、イラン・イスラーム革命が起こります。端的に言えばこの頃から、イランは反米に転換します。
 1979年の同じ年に、アメリカ大使館占領事件が起こります。アルゴという映画にもなっていますが、なんと444日も占拠し続けました。

 ここからアメリカとイランは、険悪な関係となります。中東の情勢が危険になる中で、2016年にオバマ大統領がイラン核合意を締結します。
 端的に言えばイランが核開発を大幅に制限する代わりに、経済制裁を解除するというものです。

 しかしトランプは一方的にイラン核合意から離脱。経済制裁も開始してしまいます。経済制裁のみならず、軍事的圧力も加えていました。

ソレイマニとは?

 今回殺害されたソレイマニ司令官とは、どのような人物だったのでしょうか。

  • イラン革命防衛隊「コッズ部隊」の司令官
  • 勇敢でカリスマ性があり、兵士から愛される存在
  • イランではNo.2の実力者とも言われている

 もう少し深堀りしましょう。コッズ部隊とはゴドス、クッズとも言われ、イランの特殊部隊です。主に国外の軍事組織に、支援や訓練を提供していることで知られています。
 米当局によればイラク戦争では、ソレイマニ司令官の部隊がイラクの反乱勢力に武器支援をして英軍の死者が出た、とされています。それ以外にも、以下のような根拠からソレイマニ司令官はテロリストと断定したようです。

  • 2011年にサウジアラビアの米大使暗殺を計画
  • ソレイマニ司令官は、中東全域で米軍を襲撃する計画を進めていた
  • イラクでの有志連合の基地への襲撃も、ソレイマニ司令官の仕業
  • 2007年に国連決議で、イラン制裁の対象者リストに記載される

 反米主義者であり、軍事力や工作を始めとした実力行使に出ていたのは間違いなさそうです。

アメリカのソレイマニ殺害の理由

 報道によればアメリカのソレイマニ殺害理由は「テロリスト」で片付けられます。しかし事情はもう少し複雑です。コッズ部隊のコッズとは、エレサレムを指すようです。最終的にはエレサレムの奪還、イスラエルの排斥が目的と推測されています。

 また近年、イランのイラクに対する支配力が無視できなくなったことも挙げられます。イランとコッズ部隊はシーア派を支援しており、イラクの国会までもソレイマニ司令官が支配していると言われていました。

 直接の発端はイラクの米大使館襲撃デモを許可したのが、ソレイマニ司令官だったとされます。したがって急速にアメリカとソレイマニ司令官の関係が、悪化したと報道されました。

ソレイマニと山本五十六を同列に語るアメリカ

アメリカ国務省高官、殺害したイランのソレイマニ司令官を山本五十六元帥に例える(高橋浩祐) – 個人 – Yahoo!ニュースで報じられうように、アメリカ国務省高官がソレイマニ司令官を山本五十六元帥に例えました。
 我々日本人としては「ああ”ん?」と、メンチの1つでも切りたくなる話題です。

 この報道が事実ならば、2つの意味で間違っているといえるでしょう。
 1つは山本五十六元帥はテロリストではなかったし、むしろ対米開戦反対派でした。日本人としては山本五十六元帥と、どこかの遠くのテロリスト(と報道されている人)を一緒にされるのは複雑な思いがあります。

 2つにソレイマニ司令官に正当性がある可能性です。アメリカはソレイマニ司令官殺害を「ソレイマニがテロリストだから」としていますが、イラクに大量破壊兵器がなかったことを我々は覚えています。
 フセインは大量破壊兵器を作っていなかったし、保持していませんでした。
 もはやアメリカの信頼性はかなり揺らいでおり、アメリカがテロリストと言ったら信用するというわけではないと肝に銘じるべきです。

中東の出来事は日本にも影響が大きい

 中東は石油の生産地であり、日本も石油の8割以上を中東から輸入しています。中東の情勢不安定化や戦争は、日本も他人事ではありません。

 アメリカは一方的にソレイマニ司令官を、テロリストと断じています。しかしそれが本当であるかどうか? の確証はありません。
 また国際政治において正当性とは、パワーポリティクスによって決定されることが多々あります。アメリカが間違っていたとしても、その間違いを支持するのが正しい国際政治の振る舞い方という場合もありえます。

 安倍総理は「中東とアメリカの橋渡し役」を自負していましたが、この事態に至っては「なんの役にも経っていなかった」と評さざるを得ません。
 激動する国際情勢の下で、日本はどうしていくのか? どうするべきか? 考えねばなりません。

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