現代貨幣理論(MMT)批判が9月からぱったり出てこなくなった理由

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 9月に入りまして、現代貨幣理論(MMT)批判を書く有識者がいなくなりました。8月までは週に何回かは、現代貨幣理論(MMT)批判が報道されていたにもかかわらず。

 むしろ9月からは「現代貨幣理論(MMT)は間違ってなくね?」という、肯定の記事しか出ていません。私が調べた限りですが。
 この変化の理由は何なのでしょう?

 最後に知り合いのタイ人から聞いた、ちょっと嫌な「日本人のメンタル」も紹介しつつ、解説したいと思います。

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9月に入り現代貨幣理論(MMT)批判がやんだ理由

 8月30日にミズーリ大学カンザスシティ教授である、L・ランダル・レイの「MMT現代貨幣理論入門」が発売されました。3672円とお高めですが、現代貨幣理論(MMT)を勉強するには必須の本です。

 本書ではレイ自身が「主流派経済学批判を書きたい欲求に駆られたけど、理論的説明を重視したよ」と書いています。
 その言の通り、現代貨幣理論(MMT)の理論的説明がぎっしり詰まった1冊です。

 8月30日に「MMTの教本」とも言うべきMMT現代貨幣理論入門が発売され、9月から現代貨幣理論(MMT)批判が出てこなくなった。偶然でしょうか?
 仮に本書が出たことで、現代貨幣理論(MMT)批判がやんだとしましょう。

  1. 意気盛んにMMT批判をしていた有識者は、MMT現代貨幣理論入門を読んでいる最中?
  2. 上記が真であるとすると、じつは「現代貨幣理論(MMT)を知らずに批判していた」ということ?

 まず上記が考えられます。
 よしんば「知らずに批判していた」のだとしても、現在は読書中であるとすれば――殊勝な話かもしれません。

 しかしもっと深刻な理由も、考えられます。
 MMT現代貨幣理論入門が発売されたことで、自分たちの発言が「容易に反論されるものになった」と、警戒したのかもしれません。
 もう1つ、考えられる「嫌な理由」もありますが、後述します。

日本の経済エリートの滑稽さと無知

 現代貨幣理論(MMT)の真偽の議論は、知的に行われるのならば良いと思います。しかし財務省の現代貨幣理論(MMT)批判資料(P57より)を見る限り、世界でも主流派経済学者は「感情的に拒否・否認した」ことは明白です。

 日本の経済有識者たちの批判もまた、全く同じ論調でした。むしろ「海外のMMT批判を、そのまま輸入した」のでは? というものでした。
 現代貨幣理論(MMT)に「まっとうな論点を提出した」のは、私の知る限りで柴山桂太さんのみです。

 現代貨幣理論(MMT)批判記事を追ってきましたが、批判内容は以下のように変化していきました。

  1. ・国債発行は無限にできない!(当初)
    ・利子率が! 長期金利が! 国際償還ができなくなる! (当初)
    ・MMTは変動相場制では適用できない! (当初)
    ・ハイパーインフレになる!
  2. ・ハイパーインフレになる!(最後まで残った批判)

 つまり「自国通貨建て国債は発行できるし、長期金利もコントロールできる。変動相場制でもMMTの理論は矛盾がない」と認められた、と解釈できます。
 最後はブキャナンの「赤字の民主主義」理論しか、砦がなかった。
※ブキャナンの「赤字の民主主義」もまた、「資本主義は赤字を累積しながら、成長するもの」なので否定されます。

 まとめると日本の経済エリートや有識者は、以下の点で無知で滑稽といわざるを得ません。

  1. 批判そのものが、海外から輸入されていた。そもそも主流派経済学が、海外からの輸入学問
  2. 教条的に主流派経済学にこだわり、自分で解釈ができなかった
  3. 次々とMMT批判の論点がなくっていき、それでも批判をしようとした。つまり批判のための批判だった

 このような流れで最後にとどめを刺したのが、レイのMMT現代貨幣理論入門だったのではないか? と考えます。

白人に弱い日本人特有のメンタル

 「後述します」と言った、最後の理由は「日本人は白人を特別視しているのでは?」です。

 私はネトウヨのウォッチもしていますが、ネトウヨはその傾向が顕著です。そしてネトウヨとは、日本人の「暗い部分」を煮詰めた存在では? と解釈しています。
 ネトウヨはパターナリズム(権威主義)であり、主にアメリカを特別視します。
例:日本とアメリカは友人!(本当は単なる属国)

 では一般的な日本人はどうでしょう? 1990年代に日本式経営を投げ捨て、グローバルスタンダードが持ち上げられました。
 グローバルスタンダードとは「アメリカ式」に他なりません。
 そして今も、主流派経済学をありがたがっています。

 白人の言うことは無条件に受け入れる。そんなメンタルが「ない」とは言い切れません。
 MMT現代貨幣理論入門がもし、中国人やインド人が書いたものだったら? MMT批判はやんだでしょうか? そう考えずにはいられません。
 人種や国家と、知的な学問の間にはなんの関連性もないのにも関わらず!

知り合いのタイ人から聞いた、ちょっと嫌な話

 知り合いのタイ人は、東京圏で1年前まで仕事をしていたそうです。この話は個人的に聞いた話であり、一般論ではないことをお断りしておきます。

 なんでもアルバイトの管理をしていたそうです。同じ管理の仕事に、同期の白人もいたそうです。
 「うーん……白人の人の言うことは、みんな聞きます。でも僕の言うことは聞いてくれません」とのこと。
 ありそうな気がして、耳の痛い話です。

 上記では「2014年から増えた海外アニメ需要のほとんどは、中国では?」と分析しています。様々な新聞報道(10以上)を参照しましたが、「中国」という文字が出てきた記事は1つか2つでした。

 「アニメの人気」は「フランスやドイツ、アメリカで大人気」だと喜ばれます。しかし「中国」だと焦点すらあまり当てられない……。
 日本人の中に「白人への憧れ」ないし「白人への特別な視線」があるのかも知れません。
参照:
日本人の「白人コンプレックス」は異常だと思う人は2割も – ニュースサイトしらべぇ
白人コンプレックス – Wikipedia

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Muse

>むしろ9月からは「現代貨幣理論(MMT)は間違ってなくね?」という、肯定の記事しか出ていません。私が調べた限りですが。

これは批判する側としても、もはや反論の余地がなくなったとみてよいのではないですか?

ところで、旧「表現者」の編集委員であった東谷暁さんが、ご自分のサイトで「MMTの懐疑的入門」と題する一連の記事を、先月まで14回にわたり掲載しています(昨日見つけました)。
https://komodon-z.net/category/newitem1/page/2/

表題のとおりMMTに対する懐疑的立場ですが、連載物で結構ボリュームがあり、内容も難しそうです。もし、ヤンさんのほうで時間的に多少の余裕があれば、「どんな批判内容なのか?」目を通していただければと思いました。こちらも読んでみようとは思いますが、MMTそれ自体に関する知識をもっと深めてからにします。

>日本人の中に「白人への憧れ」ないし「白人への特別な視線」があるのかも

私など、ファッション誌や通販番組でモデルが白人だとイラっとします。せめてジローラモ氏のように、日本語ペラペラで日本在住とかならまだ許容できるのですが……。

他方で、昔に視聴したYouTubeの動画か何かで、日本のアニメが大好きなフランスの女の子が出てきて、「日本人みたいな可愛い鼻になりたい」と言っていたのを見た時は、まあ、彼らも肌が弱いしソバカスや染みの悩みも多そうだし、人種によって一長一短はあるのかなぁとは思ったりします。

阿吽

まあ、現代の世界の文化を牽引していると言っても良い存在が、なんだかんだ言っても、いちおう世界中で高い興行収入を得ているアメリカのハリウッド映画だという所で、そういう所が、白人(アメリカでは現在は多数派人種)へのあこがれに繋がる部分も、まあ、ゼロではないんじゃないかとは思いますね・・。

逆にインド映画が世界の映画興行収入でトップを独占するようになれば、インド人にあこがれる日本人も出てくるようになるかもしれません。

(一昔前は、日本でもヨン様ブームで韓流ブームがおこったように)

やはり、文化的に現代世界において影響力が強いのが、白人が人種的に主流派の先進国が基本的に多いという所から、そういう所で(おおざっぱに)白人(というもの)への憧れをいだく者が現代日本においてある程度の数はいても、まあ不思議ではないのかもしれません。

そういうような部分も、一面ではいくぶんかはあるのではないか、というふうにも、まあ思います。

(そういえば、古代ローマでも、覇者であるローマ人は、属国民でもあるにもかかわらず、文化的に優越するギリシャ人にあこがれてましたっけ)

江戸時代までの日本人は基本的に、唐国(中国)に対してのあこがれというものを持っていましたし・・、やはり、文化面において世界をリードしているだろうという、そういう認識そのものが、憧れみたいなものとして出てくるというようなところというのもあるのかもしれません。

(まああとは、白人や黒人って日本人よりも体が大きいのが多そうな印象だから、そこらへんがちょっとおっかないってところもある、かも?)

あとは、ヨーロッパ等の先進国って、日本よりも社会制度が優れてるって言う認識が一般的にはあるかもしれないから、そういう所であこがれというのも出てくるかも・・?

(まあ、実際は、ポリコレで表現の自由をがんじがらめにされていて、さらには潜在的な差別意識がすごいんじゃないかという、そんなかってなイメージを、私なんかは持っていますけど・・)

阿吽

まあ、私が書いたコメントは、あくまで世間一般の認識なら、こんなものかなあ・・というぐらいのもので書いたものですのでw

文化的に世間、世界を席巻していれば、その文化を担っているその人物達に対する憧憬の念というものは、出てくるのではないかとは思います。

ただ、私も基本的には、日本が一番だと思っています。

『私の中ではな!』・・というのがつきますが(笑)

だって、中国人も、アメリカ人も、フランス人も、おそらく自分の国が一番だと思ってるんではないかとは思いますので・・w

ただ、故郷を悪い物にはしたくない、という気持ちはいくらかはありますが・・・。

横浜の雷蔵ファン

9月になつて批判が消えたのは、初期の目標を達成したからだと思ひます。目標とは消費増税です。
それ以前は、公的な場で議論で負けると、首相が増税を延期するかも知れないといふ思惑から、論拠が出鱈目だらうと何だらうと批判して、少なくとも見せかけだけは引き分けに持ち込む作戦だつたのでせう。それを誰が誰を使つて仕掛けたか(?)財務省が売国経済学者と無知なマスコミを使つたのです。9月に入つて増税が正式決定されたから、もう何もする必要がなくなつたのです。下手にMMTを批判すると墓穴を掘るだけですしね。彼らは殊勝でも謙虚でもないし、白人云々は関係ないと見てをります。
この先、大不況が訪れます。彼らは増税以外の原因を並べるでせうが、そんな議論はひとまづ横においといて、ともかく大規模な「財政出動」をさせませう。させた上で、じつくり彼らをつるし上げれば良いと思ひます。

ぽんず

ツイッター上でいろいろなMMT支持者?の方と論争しておられる、衆議院議員の青山まさゆき議員がアメブロでMMTに関して、特に、ランダルレイの「現代貨幣理論入門」についてコメントしていますね。
https://ameblo.jp/masayuki-aoyama/entry-12529214264.html

ツイッター上での議員の(やり取りの中での)発言にはふむふむと思うところもあります。
みなさんちょっと攻撃的すぎるなぁとは個人的には思っていますが・・・

議員のアメブロとツイッターにコメントしておきました^^

ぽんず

ありがとうございます!(って、変ですがw)
コメント確認させて頂きました!

どうせ承認されないだろうと思いながら短時間で書きましたが、ちゃんと承認してくれたのは立派な態度だと思います。。。

ぽんず

ツイッターでも、「この馬鹿」とか言われながらも、怒りをおさえつつ返信している方ですね。議員という立場があるからでしょうが、大変だなぁと。

ぽんず

コメント拝見いたしました。ありがとうございます。議員なりの考えがあるようなので、平行線のままなのでしょうが。。。

そうですね。つい上から目線になってしまいがちですが、自分はたまたま知っていただけに過ぎないという謙虚な態度で、相手にも敬意を払って「事実を伝える作業を地道に積み重ねる」ことが肝要かもしれません。多分(笑)

当ブログは2019年5月に移転しました。旧進撃の庶民