MMT(現代貨幣理論)国際シンポジウムに参加しました。
初めて「進撃の庶民」様へ寄稿させていただきます。
反逆する武士
uematu tubasaです。
本日は何卒よろしくお願い致します。
反逆する武士の自己紹介(簡易版)
まずは軽く自己紹介させていただきたいと思います。
平成生まれの尊皇攘夷派で、某国立大学の経済学部卒です。
基本情報技術者、電子書籍作家です。
反逆する武士(https://rebelbushi.jp)を運営しております。
北朝鮮の核実験がきっかけで政治に興味を持ちました。
超・積極財政派、消費税廃止論者、経済ナショナリスト、公的家賃補助導入論者、空き家撲滅論者、設備投資促進税制支持者、相対的貧困撲滅論者、現代貨幣理論支持者です。
すべての売国法案に反対しております。
性別は男性(遺伝子組み換えではない)両親共に日本人です。
今後ともよろしくお願い致します。
【宣伝】現代貨幣理論の基礎をKindle出版しました。
大変恐縮ですが、MMT(現代貨幣理論)国際シンポジウムのパブリックビューイングの参加レポートの前に、電子書籍の宣伝だけさせてください。
先日『現代貨幣理論の基礎』という電子書籍をKindle出版しました。
AmazonのKindleストア内の「経済学」売れ筋ランキングで、5位にランクインしております。
参考URL: https://www.amazon.co.jp/gp/bestsellers/digital-text/2292074051/ref=pd_zg_hrsr_digital-text
「自国通貨を持つ政府には財政的な予算制約は存在しない」
「政府の国債発行の上限はインフレ率である」
「財政赤字は民間経済の黒字である」
上記のように、現代貨幣理論の基本的な内容をわかりやすく要約しました。
以上、宣伝でございました。
MMT(現代貨幣理論)国際シンポジウムの日程など基礎情報
では、本題の参加レポートに移ります。
まずは基本的な情報をご提供します。
MMT(現代貨幣理論)論者の筆頭格であるアメリカのニューヨーク州立大学のステファニー・ケルトン教授を日本に招聘し、現代貨幣理論の神髄を学び、日本にMMT旋風を巻き起こすことを目的としたシンポジウムが2019年7月16日(火)に開催されました。
その費用は寄附で賄われることになりました。
私のように、ステファニー・ケルトン教授招聘プロジェクトに寄附をした人間が優先的に参加できるようでしたが、あまりにも寄附人数が多過ぎて、全員は参加できないほどだったようです。
国際シンポジウムの参加を許された人間には、下記のような内容のメールが届きました。
重要なところだけ要約します。
会場:浜離宮朝日ホール(注:朝日新聞東京本社のすぐ隣(笑))
日時:2019年7月16日(火)
14:00~15:10 三橋貴明氏による講演(MMTポリティクス)
15:00~15:40 質疑応答
(休憩15分)
15:55~16:00 ステファニー・ケルトン教授ご紹介
16:00~17:00 ケルトン教授による講演(LIVE配信)
17:00 三橋貴明氏による挨拶と終演
上記が基本的な流れとなっており、ケルトン教授の講演は衆議院第一議員会館(東京都千代田区永田町2-2-1)から生中継でした。
ほとんど上記の通りのタイムスケジュールで進行しました。
特段混乱はありませんでした。
また、参加者に女性が極端に少なかったのが印象に残ってます。
※男性が多くなるのは仕方ないとしても、もう少し女性参加者を増やせたらよかったのではないかと思いました。
三橋貴明氏のMMTポリティクスで印象に残ったこと
ステファニー・ケルトン教授の講演の前に、前座(?)として三橋貴明氏の講演がありました。
事前にMMTに関連する資料が紙で各個人に配布されており、とてもわかりやすくMMTについて説明されておりました。
印象に残ったところをお伝えしますと、誰かの赤字は誰かの黒字、誰かの支出は誰かの所得という原則を説明するときに、大相撲の話が出ました。
「大相撲で、すべての力士が勝ち越せますか?」というお話がございました。
大相撲とは、ある意味星の奪い合いですから、すべての力士が勝ち越すことは原理的に無理なのです。
誰かが勝ち越すということは、誰かが負け越すということになります。
言うなれば「誰かの黒星は、誰かの白星」ということです。
年配の方にMMT(現代貨幣理論)を説明するときに利用できそうです。
拙著 『現代貨幣理論の基礎』 の大規模改訂時にはこの話を掲載しようと思います(笑)
さらに、印象に残ったことを記述するならば、三橋貴明氏のMMTポリティクスの講演が終わり、パブリックビューイングに参加した人からの質問を受ける時間帯になったときです。
とある若者(私とあまり変わらない年齢と思われる)が三橋貴明氏に質問しました。
質問の内容を聞いてみると、日本銀行が市中の銀行から国債を購入したら、利払いや償還を実質的に気にしなくていいという「国債の貨幣化」という事象を理解できていないようでした。
質問が質問として成り立ってないように聞こえました。
俗な言い方をすれば、グダグダの様相を呈していました。
そうしたら、三橋貴明氏は「混乱しているようなので、次の方。」といって途中で打ち切ったことがありました。
質疑応答ってこういった生々しいやり取りがあるから厄介なのです。
現代貨幣理論に興味関心がある方でも「国債の貨幣化」という事象を理解できないというのはさすがに厳しいなと思いました。
三橋貴明氏の対応は正しいと思います。
ただ、会場の空気が重く沈んでしまったように感じました。
ケルトン教授の租税貨幣論がとてもユニークだった
三橋貴明氏の講演の終了の後、休憩を挟み、ケルトン教授の講演が始まりました。
通訳の方がほぼ同時通訳していたのには驚きでございます。
講演の内容に関しては後日動画が公開されるとのことですし、三橋貴明氏のブログでも紹介されていたので、現段階では詳細に明らかにされていない話をします。
ウォーレン・モズラーの「名刺」逸話を用いた「税とは何か?」ということからお話が始まりました。
以下は私なりに理解したところをお話します。(※間違っているかもしれません)
ウォーレン・モズラーはお金持ちなので、住宅が広く、庭が広く、芝刈りをしなければなりません。
その他にも、家庭内で様々な家事をしてもらわなければ、快適に生活できません。
ウォーレン・モズラーは自身の子供たちに「お手伝い」をしてもらいたいと考えていました。
そこで子供たちに「お手伝いをしたら私の名刺をあげよう」と言って「お手伝い」するように言いました。
子供たちは答えました「そんなの要らないよ。パパの名刺が何の役に立つの?」
ウォーレン・モズラーは考えました。
そして子供たちに次のように伝えました「この裕福な家庭の子供でいたいというのであれば、月に30枚の名刺をパパに提出するように。芝刈りは20枚の名刺をあげよう」。
子供たちはお手伝いに積極的になりました。
ウォーレン・モズラーは気づいたのです。
これこそが政府、貨幣、税金の本質なのではないかと。
まず、政府が支出する(お手伝いの代金として名刺を渡す)
次に、政府が徴税する(月30枚の名刺を徴収する)
貨幣の需要は、発行する政府(この場合中央銀行を含む統合政府と思われる)が民間経済に対して強制的に税金を徴収できるか否かという点に依存する。
この場合、金属の裏付けがない名刺(いくらでも刷れる)の価値は、子供に徴税という名の債務を強制的に負わせることで生まれるのです。
これ聞いてどう思いますか。
私は感動しましたよ。
これほどまでに租税貨幣論を簡潔に説明するレトリックを私は知りませんでした。
総括:ケルトン教授は美人だった
以上が国際シンポジウムの参加レポートになります。
総括として、MMT(現代貨幣理論)に関する理解がかなり深まったと感じました。
三橋貴明氏の主張とまるかぶりのところもありましたが、それでも楽しめたというのは、素晴らしいことでした。
今後は、ケルトン教授以外のMMT論者の講演も聞いてみたいと思いました。
三橋TVでもかなり核心に迫るお話が飛び出るようですので、要注目と言っていいでしょう。
最後に。
ケルトン教授は写真で見るよりも美人でした。
以上です。本日は最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメントお待ちしてます。
叱責、批判、提言なども拙ブログ(https://rebelbushi.jp)でお待ちしています。
非常に秀逸な記事で、私も「行けたら良かったのに……」と思わされました。ええなぁ……(笑)
何はともあれ、国際シンポジウム参加、お疲れ様でした。また、ご寄稿ありがとうございます。
生ケルトン教授、見てみたかったです(笑)