私がネット上で度々注意している池戸万作さんですが、全く反省が見られず非常に問題です。池戸氏はnoteで「日本の「無税国家」化は既に可能である」という間違った投稿をしているので、厳しく糾し猛省を促します。
note「日本の「無税国家」化は既に可能である」池戸万作
- 『用語の定義は、基礎の基礎』
- 『アメリカは無税国家か?』
- 『正しくは「消費税廃止時のインフレ上昇率」では?』
- 『税金が無ければ無税国家とは言えない理由』
- 『アメリカでは年金は租税として徴収』
- 『国民負担率での論考が前提』
- 『日本国は180兆円ものマネーを民間から吸い上げている』
- 『米国の給与税とは年金負担』
- 『無税国家論=非武装国家論』
- 『Twitterは問題が多いSNS』
- 『造語による自説の捏造』
- 『米国には消費税が無い』
- 『税の形を取らないが実質的には租税という存在を忘れるな!』
- 『租税ゼロは公的部門の全てを民営化すれば可能』
- 『ベーシックインカムと並ぶネオリベ思想の疑義が濃厚』
- 『正しい国家観と正しい貨幣観』
- 『間違った国家観と間違った貨幣観の無限大の間違いがBIの正体』
- 『上念司に三橋経済塾を乗っ取られた苦い過去』
- 『ベーシックインカムを信仰するカルトには何を言っても無駄』
- 『一番、間違えた思想は、一番、正しい思想の近くに寄生する』
『用語の定義は、基礎の基礎』
池戸氏のnoteの投稿ですが、先ず言葉の定義が根本的に間違っている点から指摘したいと思います。池戸氏は「所得税無税国家」「法人税無税国家」「消費税無税国家」なる珍妙な言葉を編み出し無税国家は可能と結論づけています。これらの用語は調べれば一目瞭然ですが、この世に池戸氏の記事以外は存在しません。
『アメリカは無税国家か?』
例えば、米国には、日本の消費税に相当する付加価値税が存在しません。池戸氏の「消費税無税国家」なる論法が通じるのなら、「アメリカは無税国家」と定義しなければなりませんが、この世の誰一人として、米国を無税国家と呼ぶ人物も認識する人もいないでしょう。
『正しくは「消費税廃止時のインフレ上昇率」では?』
池戸氏の投稿は、所得税、法人税、消費税を日本で廃止した場合のインフレ率上昇率について書かれた内容で、それぞれ一つ税を廃止しても大したインフレ率の上昇は見られないとの結論なのですが、それが「無税国家化は既に可能」との結論に飛躍するのが、意味不明です。
『税金が無ければ無税国家とは言えない理由』
無税国家論の前提になる無税の定義ですが、政府の税収のみを取り上げるのは、間違いで、通常は公的年金や公的医療サービスの自己負担を含む、租税+社会保険料=国民負担率で考えるのが常識です。何故なら、国によっては、社会保険料を全て税金で賄っているケースもあり、仮に日本で税を全て廃止しても、社会保険料がそのまま残っていたら、無税国家とは言えません。
『アメリカでは年金は租税として徴収』
実際日本でも、年金の徴収を消費税で行うべきという主張が、特に民主党政権時代に大きかったり、逆に米国では、年金は給与税という租税として徴収されています。いわゆる無税国家論の落とし穴は、日本の社会保険料の負担が、諸外国に比べて大きいという部分から目を逸らす意味で有害です。
『国民負担率での論考が前提』
上図は財務省作成の世界各国の租税負担率+社会保障負担率=国民負担率を表す図で、青色が税で黄色が社会保障負担です。国によって比率に違いがある事がわかります。オーストラリアやデンマークは殆ど税のみで、日本は社会保障負担率の割合が比較的高い国です。仮に無税国家を唱えるなら、国民負担率を0%に出来るか?という論点が必要でしょう。
『日本国は180兆円ものマネーを民間から吸い上げている』
財務省作成の資料を見ると、国民負担率は対GDP比の32%で、国民所得比の42.8%となっており、租税+社会保障負担の合計は約180兆円もの巨費となります。令和元年の日本政府の税収は62兆円なので、無税国家云々の議論が出るのでしょうが、180兆円のも国民負担を実質ゼロにする事が机上の空論なのは、誰の目にも明らかです。無税国家論を語るなら『租税+社会保障負担』の合計である『国民負担率』で考えるべきです。
『米国の給与税とは年金負担』
トランプがコロナ禍で一時期減税を検討した給与税ですが、実は日本では年金保険料を意味します。米国では年金が給与税(正式名称は連邦社会保障税)として徴収されているのです。考えてみれば直ぐに分かりますが、別に年金や医療保険を、日本のように社会保険料として徴収しようが、米国などのように税として徴収しようが、どちらでも構わないのです。日本で税を全て廃止し、代わりに社会保障負担を倍増されたら、実質的に庶民からすると今より酷い重税国家となりますよ。
『無税国家論=非武装国家論』
自称経済評論家の池戸万作さんは、やたらと無税国家を連呼し、積極財政界の新たな殴られ役(=上念司や高橋洋一や田中秀臣の如く緊縮論者の明石順平などに論破され積極財政を貶める役割を担う)となっています。無税国家論を客観的に評すると、非武装国家論に似ています。憲法9条万歳のお花畑サヨクが、軍隊が無くても平和が維持できる!と同じで、税がなくとも国家が維持できる!と妄想する訳ですね?
『Twitterは問題が多いSNS』
ツイッターはブログのコメント欄を独立させたような機能を持つSNSですが、私はアカウントを持っていません。政経論をツイッターで語ると、気の利いたセリフを吐いてマウンティングする道具となる危険性が有るからです。ツイッターで情報発信する方は、自身のブログを開設し、定期的に持論をまとめるのが良いと思います。そんな感じの事を池戸万作さんに以前注意したら、noteを開設したのですが、これが無税国家論なので空いた口が塞がりませんでした。
『造語による自説の捏造』
高等教育でまともな論文の一つでも書いた経験のある方なら、説明不要ですが、用語の定義とは、極めて重要です。勝手な言葉を創作し、それを拠り所に自説を展開するなど言語道断です。ところが、池戸万作さんは、無税国家を実現可能と見せ掛ける為に、「消費税無税国家」とか「所得税無税国家」とか「法人税無税国家」とか地球上で一度も見たことの無い言葉を、新たに「でっち上げ」持論を展開したのでした。
『米国には消費税が無い』
「消費税無税国家」なる文言がナゼ言語道断かと言うと、米国では、今も日本の消費税に相当する付加価値税が存在しません。消費税無税国家なる文言に正統性があるなら「アメリカは無税国家」との議論が普通に行われるべきですが、そのような議論は皆無です。日本も平成元年までは消費税がありませんでしたから、「昭和の日本は無税国家」と吹聴するクズはいません。極めてミスリーディングな言論だと言わざるを得ません。
『税の形を取らないが実質的には租税という存在を忘れるな!』
また無税国家が可能か?という検討過程で見落とされがちなのは、日本の高速道路料金やNHKの受信料も、事実上、高速道路利用税であり、公共放送税だという事です。建設国債を発行して高速道路を無料開放する事も可能ですし、NHKの経費を国家予算から支出しNHK受信料をナシにしても良いのです。また太陽光発電に関連して、我々の支払う電気料金の上乗せ分も立派な税の一種です。このような目に見えない税が、社会には多く存在する事実を、無税国家の議論では、見落としては駄目です。
『租税ゼロは公的部門の全てを民営化すれば可能』
仮にですが、現在政府が担っている様々な公的部門を、全て徹底的に民営化し、それぞれ料金を国民から直接徴収する形にすれば、租税をゼロにする事は理論的には可能でしょう。租税を全て社会保障負担に移行させると表現すれば分かりやすいでしょう。防衛は民間防衛会社、警察は警備会社などに民営化させるのです。正に竹中平蔵さんが泣いて喜ぶ究極のネオリベ国家が誕生しますが、国民の実質的な税負担は、民間企業の株主が中抜きする分、今より遥かに実質的な重税国家となるのは間違いナシです。
『ベーシックインカムと並ぶネオリベ思想の疑義が濃厚』
中央銀行に全住民が口座を持ち、キーストロークマネーで毎月数万円の給付金を受け取るが、実質的には雇用主への補助金となり、時間が経てばワーキングプアが激増するベーシックインカム。国家のあらゆる機能を民営化して、租税を形式的に廃止するが、実質的な税負担は今より激増する無税国家。このようにベーシックインカムと無税国家は、共に国家解体のネオリベ思想なのは明白です。元々個人では出来ない事を、皆が力を合わせて行うのが国家なのですが、その国家を解体し、弱いバラバラな個人に還元するのが、ベーシックインカムと無税国家の正体なのです。
『正しい国家観と正しい貨幣観』
下図は三橋貴明さん作図の表ですが、政治経済に対して、正しい国家観と、正しい貨幣観の双方が必要という私と全く同じ意見なのですが、この双方が欠落する無限大の間違いがベーシックインカム(BI)です。ところが困った事にコロナ禍を利用したBIカルトの連中の暗躍によって、ショックドクトリン的にBIにすがる情弱の方々がコロナ並みに感染拡大中なので、徹底的に封じ込めが必要な情勢です。
『間違った国家観と間違った貨幣観の無限大の間違いがBIの正体』
ベーシックインカムで謎なのは、BIカルトが吹聴する月10万円という金額ですが、これを年間人口1億2500万人の日本でバラ撒くと丁度150兆円になるのが根拠だと私は疑っています。要するに日本の社会保障と同じ150兆円をゼロにしてバラ撒くとBIになるという算段です。正に国家解体のアナーキズムという間違った国家観をその思想の背景に持つのがベーシックインカムなのです。また貨幣観もMMTとは正反対の商品貨幣論という間違った貨幣観であり、無限大の間違い思想がBIです。
『上念司に三橋経済塾を乗っ取られた苦い過去』
無税国家論を吹聴する池戸万作さんは、何度注意しても一切反省しないBIカルトの一人ですが、驚くべき事に、三橋貴明さんの主宰する三橋TVに何度も出演しています。私は、これを知った時に、なぜ三橋さんは、BIカルトというリフレカルトの末裔であるネオリベ思想の持ち主を出すのか大いに疑問でした。かつて上念司に三橋塾を乗っ取られた苦い過去を三橋さんは忘れたのですか?
『ベーシックインカムを信仰するカルトには何を言っても無駄』
BIカルトの連中には、何度か私も懇切丁寧に理路整然と、間違いを指摘して糺したのですが、連中はオウム真理教の信者と同じカルトなので一切聞く耳を持たないばかりか、ベーシックインカムと正反対の思想であるMMTのブームに乗っかり、その犯罪思想を広めようとするなど、むしろ、悪質さが加速しています。カルトの連中を説得するのは時間の無駄であり、カルト信者をこれ以上増やさない様に徹底的に攻撃して叩き潰すべきです。
『一番、間違えた思想は、一番、正しい思想の近くに寄生する』
情弱の自称積極財政派の中には、積極財政派は少ないのだから、仲良くすべきという愚論を吐く輩もいますが、安倍政権の暗黒時代が、それを全て否定します。リフレ派と仲良くすべきと言っていたクズに私が言いたいのは、安倍政権は消費税を倍増するなど、どこが積極財政派だったのか?単なる緊縮ネオリベ政権だったじゃろうが?という事です。まあ、一番間違った政策は、一番正しい政策の近くに寄生するという事なのでしょう。この事実に気づかない限り、情弱でお人好しな積極財政派は、永遠に騙され搾取され続ける事だけは、間違い無いのです。