ど素人が考える、日銀保有分の国債についての考察

この記事は約3分で読めます。

自国通貨建て国債について破綻論者と議論していると、「日銀保有分だからと言って返さなくて良いとはならない!」「金利が上がると借金が増え続け、いずれ返せなくなる!」と言った文言がよく飛び出します。

彼らは結果的に金利が上がったら返済不能になりかねないので、増税で返さなくてはならない、というロジックをよく言い出します。
要は日銀保有分の国債が額面上発散していく状態を、自身の常識から考えると危険な状態だ、と思い込んでいるのでしょう。

そこで、実際のところ上記のような発散が起こるとどうなるのか、を「借換債による償還」を想定して検討してみました。
日銀当座預金など、簡単化のため省略している箇所もありますがご愛敬ということで。

日銀保有分を借換債で償還するとき、仮に直接引受を使わないと仮定すると、その一連の処置は以下のスキームに分けられます。

・借換債の発行
市中銀行が政府から国債を購入することで、市中銀行は資金を減らして国債を取得、政府は国債発行量を増やして資金を得る

・日銀による借換債の購入
日銀は新しくお金を作って、その資金で国債を購入(国債保有量を増やす)、市中銀行は国債保有量を減らして資金を取得する

・国債の償還
政府から日銀に償還金を渡し、国債発行量と日銀の国債保有量を減らす

時系列はやや前後しますが、結果的にこれらによって起こるのは
「日銀が新しく作ったお金が、日銀→市中銀行→政府→日銀に移動する」
「新しい国債(借換債)が政府→市中銀行→日銀に移動する」
「古い国債が償還されて消える」
という現象でしょう
この際、利息分などを考えると発行量は「新しい国債」>「古い国債」となり、日銀の国債保有量は増え続け、発散する事となります

ところで、この一連のスキームですが、市場に対する影響が殆ど無いと考えられます。

・お金は市場に流れていかず、日銀に戻って消えるだけなのでインフレ圧力にならない
・国債も日銀が引き受けるため金利は上がらない
・市中銀行の国債保有量も資金量も売りと買いをするだけでほぼ変わらない(強いて言うなら安く買って高く売った分の儲けのみ)

つまり日銀保有分に対する借換債は、ほぼほぼ社会に影響を及ぼす要素が無いんですよね。
日銀が作ったお金も結局日銀に戻ってきますし。
と言うことはインフレ率による制限もないので、この件に限ればそれこそ無制限に日銀はお金を作れることになります。
と言うか、社会的にほぼ影響がない要素なんで、いくら額面上の金額が増えていっても無いもの(返済ずみのもの)と変わらない、と言うことになります。

これらのことを考えると、やっぱり日銀が引き受けた国債は事実上「返済ずみのものと変わらない」と言えると思われます。
額面上だけは発散していっても、それは社会に影響を及ぼさないので本当に数値上だけの話なんですよね。

以上、素人が考えたもののため突っ込みどころはあるかも知れませんが、通貨発行権を考慮に入れるとこのようになるのではないか、という考察でした。

ちなみに、実際のところは借換債は日銀の直接引受が認められています。勿論、国会の議決を必要としますが。
これも素人考えですが、これは社会に影響を与えないからこそ、市中銀行の経由を省略しても支障がない、ということではないでしょうか。

日本銀行が国債の引受けを行わないのはなぜですか? : 日本銀行 Bank of Japan
Subscribe
更新通知を受け取る »
0 コメント
Inline Feedbacks
View all comments
当ブログは2019年5月に移転しました。旧進撃の庶民
0
Would love your thoughts, please comment.x
()
x