真のベーシックインカムを目指して

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国内消費は酷くなる一方です。

昨秋の消費増税、重たすぎる社会保障費負担、日用品や食料価格の値上がり、レジ袋有料化に加えて、コロナショックによる失職や給与削減等々、家計の懐に入ってくる収入は減り、方々へ召し上げられるカネは増え続ける一方なんですから、消費支出が減るのは当然ですよね。

『8月の消費支出、6・9%減 コロナ懸念で旅行控え』

8月の消費支出、6・9%減 コロナ懸念で旅行控え:東京新聞 TOKYO Web
総務省が9日発表した8月の2人以上世帯の家計調査によると、1世帯当たりの消費支出は27万6360円で、物価変動を除く実質で前年同月比6...

「総務省が9日発表した8月の2人以上世帯の家計調査によると、1世帯当たりの消費支出は27万6360円で、物価変動を除く実質で前年同月比6・9%減となった。新型コロナウイルス感染症への懸念から、旅行や外食への支出が減ったため。マイナスは11カ月連続となる。

 7月ごろから新規感染者数が増加傾向になり、お盆の帰省を取りやめる動きが広がった。総務省の担当者は「お盆の消費が前年比で格段に低かった」と話した。

 自営業などを除いたサラリーマン世帯の消費支出は実質6・7%減の30万4458円で、11カ月連続で減少した。」

記事では、今夏の消費支出大幅減少の原因をコロナ禍によるお盆の帰省や旅行、外食の手控えによるものとあっさり片付けていますが、▲6.9%という大幅な落ち込み(ちなみに今年は3月▲6.0%、4月▲11.1%、5月▲16.2%、7月▲7.6%と大暴落が続いている)、昨年10月以降11ヵ月連続で対前年同月比減少という惨状に対する危機感がまるで感じられません。

もし、いまが高度成長期やバブル期並みの好況期であったなら、 いや、そこまで行かずともせめて年率2-3%くらいの平均値で成長し続けていたなら、コロナ禍で帰省や旅行を手控えざるを得なかったとしても、人々はそこで使えなかったカネを日帰り旅行や外食、ネットでの爆買いなどに振り向け、業種間の差異はあれどもマクロレベルの消費支出が対前年比でマイナス化するような恥ずかしい結果にはならなかったでしょう。

マスゴミの連中は、こうした経済大敗戦の惨状を他人事みたいに淡々と報じるのではなく、消費支出の大暴落という事実の深淵に鬱積する国民の不満や不安を汲み取る努力をすべきです。

家計はどんな状況にあるのか、どんな不満を抱えているのか、なぜカネを使えないのか、という現実に踏み込み、それらが将来の日本経済にどのような悪影響を及ぼすのか、それを未然に防ぐために政府はどんな政策を打つべきなのか、という提案をせねばなりません。

日ごろから民衆の代弁者ヅラして、権力の監視だの、社会の木鐸だのと偉そうに騒ぐくせに、民が所得不足による困窮に喘ぐという肝心なタイミングで、「コロナによるお盆の帰省自粛や外食手控えの影響で消費支出が減りました。以上。」と能面みたいな表情で無機質に官僚ペーパーを報じるだけでよいのでしょうか?

国民が約1年もの長きにわたり前年よりも消費支出を減らさざるを得ない理由は単純明快。

“所得が減っており、今後増える見通しもないから”に他なりません。

ならば、打つべき政策は誰の目にも明らかです。

「国民の所得を名実ともに増やすこと。これから先も増え続けるという確度の高い期待を抱かせること。」以外にあり得ません。

四半世紀にも及ぶ平成・令和不況を経て、私は一貫して“機能的財政論に基づく超積極財政金融論”を訴えてきましたが、それは、国民所得水準の絶対的低位さに対する不満と、それが我が国の国富である供給力や技術力、つまり人材(人財)という基盤や根幹を腐敗させることへのどんよりとした不安・危機感によるものです。

そういった背景を基に、インフラ・科学技術・医療・教育・防衛をはじめとする公共投資の大幅UP、消費税廃止(+これまで徴収した税の還付)、社会保障費負担半減、ベーシックインカム(BI)導入などを主張してきましたが、公共投資増額や消費税廃止、社保負担軽減などは話題にもならず、肝心のBIも新自由主義者どもによる誤用論が罷り通るありさまです。

『ベーシックインカムで達成すべき3つのテーマ』(中田 智之/歯学博士・医療行政アナリスト)

上記のコラムで中田氏は、BI導入の目的を次の3点にまとめています。.

 1.諸制度の不公平感の解消

~生活保護や雇用保険の受給、認可保育園制度などの福祉制度に対する不公平感の解消

2.複雑な複雑な諸制度の一元化

~年金制度や児童手当など複雑怪奇な社会保障制度の一元化

 3.ワーキングプア・少子化対策

~非大卒日本人労働者を主体とする低賃金労働者の救済

彼が竹中式のBI(月7万円支給を代償とする既存の社保制度解体論)をどう思っているのかについて具体的な言及こそありませんが、BI論を語るにあたって、いの一番に社会保障の解体や一元化を持ち出す輩は間違いなくジャンクの類いだと断言できます。

そもそも、BIと社保とをセットで騙る必要は一μたりともありません。

新自由主義者のバカどもは、“社保が複雑すぎる、社保は不公平感が多すぎる”と騒ぐ割に、それを改善する努力を一切放棄し、安っぽい竹中式BIに代替させ、既存の社保制度を爆破崩壊させようとする、いわば経済テロリストです。

いまの社保制度が非効率かつ複雑怪奇だという指摘に異論はありませんが、社保改革とBIとはまったく別次元で論ずべきであり、社保解体や弱体化の材料にBIを持ち出すのはご法度でしょう。

社保制度が抱える諸問題、例えば、若年層の負担が重すぎる、年金支給が遅すぎ&支給額が少なすぎる、医療費負担が重すぎる、本当に必要な人に生活保護の手が届いていない、ごく一部生活保護を不正受給するクズがいる、認可制保育園に入れないなどといった指摘の根源には、社保料収入と支出とのアンバランスや超低金利による運用難に起因する年金財源の困窮がありますが、それは政府による通貨発行権の行使や国債増発という“常套手段”でスムーズに解決すべきものであり、竹中流のインチキBIに代替させて雲散霧消させてはなりません。

BIの主目的は

  • ・経済失政により国民が被った逸失所得の補償
  • ・国民所得の漸増的引き上げによる国民の消費・投資に対する自信回復
  • ・経済活動の根幹を為す消費・投資を活性化させるための実需醸成
  • ・消費不況による供給力(国富)弱体化を未然に防ぐための経済防衛

にあり、社保解体論とセットで騙るなどもってのほかの愚論です。

彼らには、国民の困窮や貧困化を何とかしようとする気持ちや意志がまったく感じられません。

ただただ、社保を解体したい、国民に負担を押し付けたい、自助や共助論を振りかざして政府を身軽にしたい、日本人を貧困化させたい、国民を富裕層とその他大勢の貧民に分断したい、という卑しく浅ましい選民思想をバラ撒きたいだけにしか思えませんね。

ですが、現実は極めて冷酷です。

冒頭のニュース記事が示すとおり、我が国の消費支出は減り続け、その分だけ国内需要、つまり供給サイドの養分が消滅しています。

先ごろ報じられた全日空のボーナス無支給・年収3割減という悲惨なニュースなど、その際たるものでしょう。

これを他人事だと高を括り、「どうせ、外国人相手にぼろ儲けしたんだろっ‼お気の毒サマ(笑)(笑)」なんてメシウマ話で済ませると思ったら大間違い。

遥か対岸で起きた大火事見物のつもりだったのが、気づけば自分や家族の勤務先に飛び火し、延焼する可能性があるのです。

そうした火種は全日空のみならず、呑気な民衆が気付かぬうちに方々で発火していることに気づくべきです。

新卒入社希望ランクで常にトップクラスを爆走していた全日空やJTBのような大手企業でさえ、たとえコロナ禍の直撃を受けたとはいえ、史上最高益予想から一気にボーナス無配+年収カットにまで追い込まれるほどの大不況が我々を襲撃したという現実を冷静に受け止めねばなりません。

GDPが28.1%も減少する大惨事(今年4-6月期)に見舞われ、この先のV字回復もまったく見通せない経済大敗戦を喫した以上、早急に採るべき政策は、経済活動の根幹である個人消費の回復であり、BIは消費税廃止や社保負担半減と並び極めて重要かつ効果の高い政策です。

新自由主義者のバカどもがしゃしゃり出たせいで竹中流のエセBIが蔓延し、BIに対する誤解や誤用が目立つのは腹立たしいことですが、少なくともBIという言葉が世に出たことは確かですから、エセBIを叱り飛ばしつつ、真のBI論を訴え、積極財政論の発火点にしていきたいですね。

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