国土強靭化を破滅させるコロナ反自粛!または、公衆衛生の脱ダム宣言の危険性

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「SARS-CoV2感染症対策で一部に反自粛を掲げる勢力が存在しますが、これは一昔前の公共事業叩きの脱ダム宣言と全く同じ構造を持ちます」

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 『脱ダム宣言で奪われた人命』

  地球温暖化で毎年恒例化した豪雨や巨大台風の被害ですが、その犠牲を大きくしたのは、脱ダム宣言に代表される公共事業批判による緊縮財政です。ダムはムダだとのプロパガンダに多くの国民がダマされ、世論が誘導され!結果、昨年は東日本、一昨年は西日本で豪雨被害が発生し、多くの生命財産が奪われました。 

 『ダムはムダの詭弁の果て』

  この脱ダム宣言は、公共事業に反感を持つ勢力が、一部の土木関係者を抱き込み、さも専門家の立場からすれば、ダムはムダだ!とのキャンペーンが行われたのです!この脱ダム運動の巧妙なのは、ダムが無くとも、堤防を強化すれば、水害は防げるとのロジックでしたが、結果、堤防の強化は行われず、単なる緊縮財政による治水事業の事実上の放置となったのです!これはコロナ対策の、高齢者だけ隔離すれば自粛は不要との論理と同じです!

 『治水=河川行政とは総力戦』

  そもそも治水とは、河川行政のトップだった竹村公太郎さんのコラムを読めば分かりますが、正にチームスポーツの総力戦に例えられます。河口堰に始まり、川底を掘り、河川を真っ直ぐにし、場合によっては付け替え、堤防を整備し、遊水池を設け、そして川上にはダムを整備するなど、その一つが欠けても、水害は防げません。今の日本のコロナ対策も総力戦が必要です!

 『新経世済民新聞【竹村公太郎】治水の原則 ー1cmでも10cmでも低くー2019年12月14日』

 『ダムが無い治水は、ゴールキーパー不在のサッカー』

  脱ダム運動は、ゴールキーパー不在のサッカーチームの様にも見えます。確かに近代サッカーでは、FW、MF、DFなどのポジションをどうするか、時代や戦術によって様々ですが、流石にゴールキーパー不在などあり得ません。脱ダム宣言は、DFにゴールを守らせればGK不在で10人で試合に勝てる!との机上の空論と呼んで良いでしょう。正に反自粛も机上の空論であり、スウェーデンとブラジルは代表的な反自粛の失敗国です!

 『毒ガス用の劇薬で日本人の平均寿命が劇的改善した!』

  同じ竹村公太郎氏のコラムで興味深かったのは、東京市長だった後藤新平が、東京の水道水を塩素殺菌を行う様になってから、日本人の乳児死亡率と平均寿命が劇的に改善したという記事です。実は、後藤新平は、その前にシベリア出兵時の外務大臣で、当時極秘に開発した毒ガス用の液体塩素を民生用に転用し、水道水の塩素殺菌が開始されたのです。

 『新経世済民新聞【竹村公太郎】日本人の命の謎2020年5月9日』

 『富国と強兵を実践した後藤新平の土木と公衆衛生』

  後藤新平というと、関東大震災後の東京復興を手掛けた都市計画の専門家というイメージが強いのですが、元々はドイツのコッホ研究所に留学経験を持つ公衆衛生の専門家だったのです。というか戦前の日本では、今の国交省と厚労省は共に内務省という一つの役所であり、土木事業と公衆衛生は一体化した行政でした。この軍政用に開発されたハイテク技術が、民生用にスピンオフ転用され、社会が発展するというプロセスは、中野剛志の大著「富国と強兵」でも繰り返し示された国家発展の大原則です。

 『反自粛と脱ダムの類似性』

  その中野剛志氏は、日本が新型コロナ感染症において、政府の専門家会議のメンバーの労苦を讃えつつ、日本には公衆衛生の専門家はいるが、経済の専門家はいないと嘆きました。ところが今の日本では、脱ダム運動で使われた手法、一部の専門家の極端な意見を採用し、ある危機を矮小化し、政府の財政出動を抑制して、国民生活を危機に陥れる『反自粛』という『脱ダム運動』と正に瓜二つのネオリベ緊縮運動が展開しているのです!

「感染症のプロ」はいるが「経済のプロ」はいない【中野剛志:日本経済の中心で専門家不在の危険を憂う】

(以下引用)感染爆発を防げたのは、やっぱり、尾身先生や押谷仁先生、西浦博先生といった専門家会議のご見識とご尽力のおかげなのではないのでしょうか。(引用終了)

 『人間はダマせるが、ウイルスはダマせない!』

  池田信夫、武田邦彦、小林よしのり、ホリエモン、三浦瑠璃、そして大阪維新の会、更に豊洲の女こと小池百合子などのネオリベ緊縮論者から、次々出される反自粛の大合唱は、脱ダム運動のダムはムダだ!と同じ、自粛はムダだ!の大合唱の相似形です。しかし、脱ダム運動と違うのは、ウイルス感染症のパンデミックは、現在進行中であり、その結果が、短期間で露わになる点です。反自粛を貫く、スウェーデンは、コロナの発生源チャイナの死者数を上回りました!大統領がコロナは風邪と流布するブラジルは、感染爆発の震源地です! 

『ワールドメーターより引用(6月6日時点)死者でチャイナを抜いたスウェーデンは日本と同じ国土面積に東京23区とほぼ同じ人数が住む。首都ストックホルムの人口は仙台市と同程度、宮城県のコロナ死者数は僅か1名、因みに6月12日時点でブラジルの死者は4万1千人を超えている!』

『クラスター対策は、世界に誇るべき日本のお家芸』

  土木における治水が、弥生時代の水田稲作農業からの長い伝統を持つのと同じで、日本の感染症対策も、我が国の歴史に基づきます。自民党の緊縮財政で、減らされたとは言え、全国各地の保健所が拠点となったクラスター対策は、コロナ潰しには極めて有効でした。日本で感染爆発が起きなかった最大の理由は、クラスター対策によるものです。 

 『クラスター対策によって日本の死者数は少なくなった!』

  日本は元々結核の死者が多く、その対策に保健所は悩まされました。そこで保健所は、結核感染源の特定に心血を注ぐ様になっていたのです。この日本の特殊事情が、新型コロナのウイルスの特性つまり、特定の感染者のみが異様にウイルスをバラ撒くというクラスター感染爆発という特性とピッタリ一致したのでした。安倍政権のグダグダな対策にも関わらず、死者が少ない理由は、クラスター対策であり、今世界が注目しています! 

「日経新聞「対策ゼロなら40万人死亡」 厚労省クラスター対策班2020/4/15」

 『西浦提言40万人死亡説は大袈裟だったのか?』

  私も西浦教授が何も対策をしなければ40万人が死亡する!から人との接触8割減!と聞いた時は大袈裟だな?とは思いましたが、それだけ危機感を持って事態を捉えていたことは事実です。結果、日本では感染爆発は起きず事態は収束に向かいました。実は、これと瓜二つの提言が、藤井聡さんらの労苦で提唱されています。それが南海トラフ地震の経済被害1410兆円です。 

「日経新聞南海トラフ被害、20年間で最悪1410兆円 土木学会推計 首都直下地震は778兆円2018/6/7 」

 『西浦提言は土木学会南海トラフ1410兆円被害説と同じ』

  藤井聡さんらがまとめた土木学会の試算は、何も対策を取らなければ、何と1410兆円もの経済被害が人的被害に加えて起きるとの提言ですが、藤井さんらは、1410兆円の被害が出て欲しいと言っている訳ではなく、国土強靭化などの防災対策を行うことで、この被害を最小化出来ると提言しているのです。コロナ対策を何もしなければ40万人が死ぬ!という西浦提言は、この土木学会の藤井提言と全く同じ構造を持ちます! 

 『国土強靭化の支持者は身を挺して西浦提言を支持せよ!』

  仮に日本政府が、政策を180度逆転させ積極財政に舵を切り、国土強靭化を藤井聡さんの言う通り進めれば、南海トラフ地震が来ても、その人的被害や経済被害を微々たる水準に抑制できるかも知れません。その際、ネオリベ思想に毒された緊縮財政論者が、南海トラフ地震が来ても微々たる被害だったじゃないか!という可能性はむしろ大です。今の西浦批判は正にコレです! 

 『今必要なのは徹底した休業補償によるコロナ封じ込めだ!』

  SARS-CoV2感染症で現在起きているのは、院内感染とホストやガールズバーなどの夜の街クラスターです。医療関係者には危険手当などの報酬大幅増や医療物資の供給が必要で「夜の街」対策は徹底した休業補償です。私は、休業を感染症対策の労働と看做して、報酬を払うMMTのJGPを利用した対策(仮に日当2万円50日休業1億人参加なら100兆円の支出)が有効だと考えています。感染症対策は正に積極財政で封じ込め可能です。その意味で、藤井聡さんの国土強靭化に賛同する全ての皆さんは、徹底補償による感染症対策に全力を注ぐべきなのです! 

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