いじめ問題と緊縮財政の共通点おかしいことに「おかしい」と言う勇気が命を守る

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NHKオンデマンド|エラーが発生しました

5月6日に放送されたNHKスペシャル「わたしをあきらめない 5年1組 子どもたちと先生の1年」という番組をご覧になっただろうか。この番組は、教育委員会でいじめ自殺事件の調査を担当した経験から、「二度と子どもを死なせない」と決意した渡邉信ニ先生が担任する5年1組の一年間のドキュメンタリーだ。私は、この中のインタビューでの『(周りの人)がおかしいことは「おかしい」って「ちょっと待てよ」って言ってやんないと人が亡くなるんだから』との渡邉先生の言葉がとても心に刺った。この言葉を聞いて、これは大人の世界でもいえることで、子どもたちの良い手本になれるように大人も胸に刻むべきと思った。

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大人が緊縮財政という「いじめ」で国民を殺す悪い手本を見せていては子どものいじめも無くならない

大人達の悪い手本の典型的な例が我が国で20年以上も続いている緊縮財政である。財務省や緊縮派の政治家という「いじめっ子」が行う増税や歳出カットという加害行為に対し主権者である国民が「傍観者」となってしまった結果、長期のデフレによる貧困化により毎年数万人もの人々が自殺に追い込まれたり、災害対策への投資が不十分なために東日本大震災、熊本地震、西日本豪雨など近年頻発している大規模自然災害で多くの命が奪われているのは、学校のいじめで子どもが自殺に追い込まれているのと同じように私には思える。大人のこのような体たらくを子どもたちに見られてしまっていることも学校のいじめが後を絶たない原因の一つだといえよう。

コロナ禍での医療費カットと「補償なき自粛」という政府の「いじめ」で殺される国民

また、今般の新型コロナ危機で、過去の医療費削減という緊縮財政によって助けられた可能性のある感染者が重症化、死亡したり、「補償なき自粛」という緊縮財政によって自殺など経済経済的理由で死に追いやられる人が出ていることも同じだ。コロナ禍を経てもなお日本人が緊縮財政という「いじめ」を傍観し続ければ、更に多くの人の命が奪われ、子どものいじめも減らないだろう。

コロナ後の増税と歳出カットという「いじめ」はコロナ以上に多くの人を殺す

コロナ危機への対策で増加した財政赤字を解消するためにコロナ収束後に増税や歳出カットを行う「コロナ増税」が必要だとの意見が一部にある。しかし、こんなことをしたら、長期の景気低迷で経済的理由の自殺者数が高止まりを続けたり、防災・減災への投資が不十分なまま南海トラフ巨大地震や首都直下地震、スーパー台風など大規模災害のXデーをむかえ万単位の犠牲者が出るなど、コロナの死者数をはるかに上回る人々が死に追いやられるのだ。
そもそも、日銀保有分は永久に返済不要となる円建て国債のみを発行している日本政府に財政破綻のリスクは皆無であり、インフレ率が許容範囲内であるかぎり我が国においては財政赤字抑制のための増税や歳出カットをする必要性は全く無い。

コロナ増税を傍観しながら「医療従事者に感謝」は偽善

「医療従事者に感謝」というハッシュタグが流行ってるようだが、コロナの時だけ医療従事者への感謝をいいながら、コロナが収束したら多くの日本人がコロナ増税や歳出カットなどの緊縮財政といういじめをもしも傍観するとしたら、それは偽善である。コロナが収束しても他の新型感染症の危機に人類が今後も繰り返し襲われることは十分に予想でき、医療の設備や人材確保などその時への備えに政府が平時から十分な投資をしなければコロナ危機と同じ轍を踏むことになるし、歳出カットで十分な防災・減災対策ができなければ大規模災害時に負傷者殺到によってコロナと同等かそれ以上の医療崩壊を引き起こす恐れがあるのだから。

大人は緊縮財政という「いじめ」に「おかしい」、「ちょっと待てよ」と言う勇気で子ども達に良い手本を見せろ

主権者としてコロナ増税に反対し、給付金の増額と継続、全ての事業者への100%粗利補償、消費税ゼロ、全学生対象の学費全額肩代わりなどコロナ禍から全ての国民を救うための財政出動強化とコロナ後も感染症や災害などの危機に強く全ての国民が豊かに暮らせる国をつくるための積極財政継続を政府に要求するというかたちで、緊縮財政といういじめに「おかしい」、「ちょっと待てよ」という態度を示し、大人達は子ども達に良い手本を見せるべきだ。

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