休業補償と現金給付は両立できる~給付金嫌悪症のバカバカしさ

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『経産省が返済不要の給付金支給へ。緊急経済対策で個人事業主に100万円、中小企業に200万円』

【やじうまPC Watch】 経産省が返済不要の給付金支給へ。緊急経済対策で個人事業主に100万円、中小企業に200万円 〜電子申請時は2週間程度で給付予定
 経済産業省は13日、新型コロナウイルス感染症で売上などに影響を受けた事業者に対し給付金を支払う支援策について公開した。

「経済産業省は13日、新型コロナウイルス感染症で売上などに影響を受けた事業者に対し給付金を支払う支援策について公開した。

これは感染症拡大によってとくに大きな影響を受けた事業者に対し、事業の継続を下支えし、再起の糧とするため、事業全般に広く使える給付金となっており、法人は200万円、個人事業者は100万円を上限として給付する。

具体的には、新型コロナウイルス感染症の影響により、売上が前年同月比で50%以上減少している者が対象となっており、その減少分(前年の総売上-前年同期比50%減の売上×12カ月)を上限とする。ただし、昨年(2019年)創業した者など、内容にあった対応も引き続き検討していく。(略)」

政府が新型コロナショック対策として打った“世帯ごとに30万円給付(ただし貧困層限定)”が世間から猛批判を浴びせられたことに慌てて出してきたのが、この持続化給付金です。

規模や業種にもよりますが、個人事業主への100万円はともかく、中小企業への200万円って、ちょっと少な過ぎですよね?

それに、ここ最近創業した方(対比する売上実績の無い者)をどう扱うのか、何も決まっていません。

私も取引先の中小企業の経営者に、この給付金をどう思うか聞いてみましたが、「たった200万円ではお話にならない。そんなはした金なんて、何かの支払いであっという間に消えちゃうよ。少なくともゼロが一つ足りないんじゃないか」と憤懣やるかたない様子で怒りまくっていましたよ。

何かと理由をつけてカネを出し渋る政府の態度に業を煮やしたのか、自治体レベルで独自に給付金を出すところも出てきました。

そういった自治体では、なけなしの財源を削って50~100万円の補償金を出しています。

人口数千人~1万人程度しかいない町村レベルですら、これほど努力しているのに、通貨発行権という無限の財源を有する政府が、町村と同レベルの金額でドヤ顔するなんて、恥ずかしくないんですかね?

一国のリーダーとしてのプライドはないのか?と首相のケツを蹴り飛ばしたくなります。

それにしても、我が国の政府・与党は、事業者への休業補償にしろ、個人への給付金にしろ、本当に無関心で、ブー垂れる国民の手前、嫌々やっているようにしか見えません。

恐らく、国民が何も文句を言わなければ、“新型コロナ特別増税”に踏み切っていたでしょう。

政府が出す政策すべてが猛批判に晒されたせいか、ここにきてようやく、自民党の二階氏から「所得制限を設けた上で国民1人当たり10万円の現金給付を行うよう、政府に求める」との発言がありましたが、“所得制限”の罠がどの程度のものか注意する必要がありますし、金額も10万円と小出しにせず、ドンと20~30万円まで引き上げぬと、凍り切った需要を動かすことはできないでしょう。

さて、ここのところ、ネットや経済論壇でも、これまで増税緊縮派や新自由主義者だった連中から、国民への一律現金給付を求める意見が目立つようになりました。

元来、財出に強い嫌悪感を抱く輩ですら、“財政再建論や構造改悪論は新型コロナショック対策には何の役にも立たない”、“もはや、現金給付という積極財政策に縋るしかない”と観念したのでしょう。

彼らの変節は、一時的な現象とはいえ歓迎すべきものですが、私としては、もう一歩、二歩踏み込んで、消費税廃止や社保料免除、完全なる休業補償を併せて主張してもらいたいと思います。

ただ、残念なのは、積極財政派を騙る一部の論者に、いまだに休業補償と給付金を天秤にかけ、「休業補償の声が盛り上がらないのは、給付金論者のせいだ」、「消費税廃止・減税論を抑え込むために、緊縮論者が給付金を利用している」といったフリーメイソンの陰謀にも似た失笑レベルの妄想に駆られる輩がいることです。

“給付金は生理的にムリ”な過敏症のバカは、何かにつけて、給付金やBI(ベーシック・インカム)を、ほかの積極財政策、例えば、休業補償や消費税廃止、公共インフラ投資などとの対立概念と見做し、「インフラ投資か、BIか」、「休業補償か、給付金か」といった二者択一論に持って行こうとしますよね。

こういう輩は、積極財政論の足を引っ張り、経世済民の思想を踏みにじる愚者中の愚者、まさに獅子身中のウジ虫と蔑むべきでしょう。

まず確認しておきたいのは、休業補償にしろ、消費税廃止にしろ、給付金云々に関係なく、ちゃんと盛り上がっていますよ?

緊縮派揃いのTVのワイドショーを観ても、ネットのコメント欄を見ても、「政府の要請に従って休業する業者にきちんと補償するのは当然だろ」、「早く消費税率をゼロにしろよ」といった意見が溢れ返っていますけど…

そもそも、「通貨の発行者である政府の支出能力には限界が無い」と断言しておきながら、「給付金支持が盛り上がったせいで、休業補償に廻す財源が削られる」と心配すること自体、おかしなことじゃありませんか。

政府の支出能力が無限であることを認めるのなら、○○のせいで▲▲の予算がなくなっちゃう、と慌てる必要などありませんよ。

○○も、▲▲も分け隔てなく予算をつけろ、と強く主張すべきですよね?

それができないのは、通貨発行権を有する政府の財出能力は無限であるという“貨幣論的な原理原則”とやらを、当のご本尊はまったく理解していない、単なる知識不足や認識不足、いや、そのレベルにすら達していない「給付金やBIに私怨を滾らすただのバカ」なんじゃないでしょうかね。

この手の私怨バカは、「給付金は、必要な人には少なすぎ、不要な人には多すぎる」、「給付金の金額にはエビデンスがない」とくだらぬ批判を浴びせます。

ですが、給付金の金額が必要な人に少なすぎるなら、支給額を引き上げればよいだけ、多すぎるのなら、支給対象に所得制限を設ければよいだけのことで、別段難しいことじゃありません。

また、休業補償の金額には根拠があるが、給付金にはそれがない、なんてのも、くだらない難癖ですね。

休業補償のエビデンスは、個々の事業者の試算表や決算書になるでしょうが、試算表の売上なんていくらでも数字をいじくれますから、厳密な意味でのエビデンスにはなりえません。

ただ、この緊急時においてエビデンス云々に拘るのは、カネを出し渋る財務省の下賤な連中と同じ守銭奴的発想で、エビデンスなんて一応チェックするふりをして、言い値で認めてあげればよいだけの代物です。

大切なのは、事業者の動揺を抑えるだけの金額を、一秒でも速やかに渡してあげることに尽きます。

これは給付金とて同じことで、「なぜ、10万円なのか、20万円なのか?」、「10万円、20万円、30万円という金額設定には根拠があるのか?」とイチャモンをつけている場合ではありません。

日本人の平均年収を12ヵ月で割って、その数ヶ月分に、“安心料+これまでの経済失政に関する慰謝料”として少々色を付けた額を提示すればよいだけですよ。

それにしても、この火急の事態に積極財政派を自任する論者から、休業補償か給付金かの二者択一論が出てくることに“違和感”を覚えますし、あまりの情けなさに頭痛がします。

給付金を毛嫌いするあまり、子供に嗤われるようなくだらぬ言いがかりをつけるのは、積極財政派の品位や本気度が疑われることにつながりますので、厳に慎んでもらいたいですね。

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