最近はTwitter界隈にも、ちょくちょく顔を出しています。毎度おなじみ高橋聡です。Twitterのフォローはこのリンクからどうぞ。
ところでそこの奥さん、まだ大阪都構想2020の住民投票もしてないのに「大阪都知事」でググる人がいるって知ってました? そう、気が早すぎるお話。
この「大阪都構想せっかち現象」から、大阪都構想の解説に切り込んでみます。
大阪都構想の住民投票前でも大阪都知事で検索する人
Googleキーワードプランナーというツールは、ご存じでしょうか? 本来はGoogleアドワーズ――Googleへ広告を出稿するサービス――のツールの1つですが、キーワードを選定するのに非常に便利です。
おおよその検索ボリュームや、関連キーワードを表示してくれます。
筆者は記事を書く前に必ず、キーワードの選定をします。で、見つけました。大阪都知事というキーワード(笑)
大阪 都 知事 | 月間検索ボリューム 100~1000 | 競合性 低
関連キーワードツールで「大阪都知事」をサーチ
- 大阪都知事 吉村
- 大阪都知事 橋本
- 大阪都知事 歴代
- 大阪都知事 松井
- 大阪都知事選 候補者
- 大阪都知事選 情勢
- 大阪都知事選 いつ
- 大阪都知事選 結果
- 大阪都知事選挙 吉村
- 大阪都知事 橋下徹
上記のようになっていました。気が早いにもほどがあるやろ! です(笑) まだ大阪市は、解体されてへんで?
毎月数百人以上が「大阪都知事」と検索しているようです。
そもそも大阪都構想とは?大阪都知事で検索してたどり着いた人向け解説
そもそも大阪都構想とは、どういう構想なのでしょう。驚くべき事実を、いくつか解説差し上げます。
- 大阪都構想で大阪は、大阪都にならない
- 大阪都構想で大阪市が解体される
- 大阪都構想で二重行政が解消され、財政効果が○兆円はほぼ嘘
- 政令指定都市から、特別区という権限と予算の少ない自治体へ転落
- 大阪都構想が実行されると、大阪の凋落が早まる
大阪都構想で大阪は大阪都にならない
大阪都構想が可決されても、大阪府は大阪都になりません。これは厳然たる事実です。その証拠に大阪維新の会自身が、2023年に大阪都に名称変更のために住民投票する方針を固めました。
上記で解説していますが、大阪府が大阪都へ名称変更するには
- 大阪府の住民投票で、大阪都への名称変更可決をする
- その後に国会で、大阪都に名称変更するための法整備が必要
という二段階のハードルがあります。少なくとも2020年11月の住民投票で大阪都構想が可決されても、大阪都にはなりません。
大阪都構想で大阪市が解体される
大阪都構想の概要は、非常に簡単です。大阪市を解体して4つの特別区に再編する。これが大阪都構想のすべてです。大阪都構想が可決されると、大阪市はなくなります。
大阪市内に住んでいる方の住所も、当然ながら変更になります。ただし「大阪都○区」ではありませんよ? 「大阪府○区」となります。あとから「あれ? 住所が大阪府のまんまやん!」と苦情を言っても、後の祭りです。
また大阪都構想を一度実行すると、後戻りできません。なぜなら「解体した大阪市を、再建する法律が存在しない」からです。
大阪都構想で二重行政が解消され、財政効果が○兆円はほぼ嘘
大阪都構想では大阪維新の会が「二重行政を解消して○兆円の財政効果!」と主張します。これは「ほぼ嘘」です。
- 大阪維新の会自身も「10年間で1兆円」としている。つまり1000億円/年がせいぜい
- 大阪維新の会の試算は、多くの専門家から疑義が提出されている。大阪都構想2015の住民投票前の試算では、ランニングコストが増加するのでは? との指摘まである
大阪市と4つの特別区で、住民サービスが変わらないと仮定します。仕事量が変わらないなら、財政効果が出るはずがありませんよね?
むしろ今まで大阪市でやっていた仕事を、4つに分散するのですから効率は悪くなります。従って仕事量が同じなら、ランニングコストが増えることはあっても、減ることはないはずです。
ちなみに二重行政が解消して、何か大きなメリットがあるか? ありません。その証拠に大阪以外で都構想に、追随しようとする都道府県や都市がありますか? どこも手を挙げません。それは常識的に考えて、なんのメリットもないからです。
政令指定都市から、特別区という権限と予算の少ない自治体へ転落
大阪市は政令指定都市です。政令指定都市とは日本の20自治体に適用される、大都市制度です。政令指定都市であれば、様々な権限が拡張されます。その権限は、都道府県に匹敵すると表現されます。
特別区とは行政の専門家から、半人前の自治体と揶揄される「権限も予算もない自治体」です。大阪都構想とは「政令指定都市の大阪市を解体して、半人前の自治体にすること」です。
大阪都構想が実行されると、大阪の凋落が早まる
大阪都構想とは、大阪市を解体することです。大阪市は大阪府の中で、ナンバーワンの政令指定都市です。その成長エンジンを解体して、どうやって成長するのでしょうか?
飛行機のエンジンの1つを破壊して「成長するんだ!」とか、気が狂っているでしょう? 全く同じことを、大阪都構想で大阪はやろうとしています。
※ちなみにもう1つのエンジンは、同じく政令指定都市の堺市です
大阪都知事を目指す吉村洋文知事の言葉が曖昧
大阪都構想の住民投票は、2020年の11月に実施される予定です。もちろん大阪都にはならないのですが……。大阪都になるかもしれないのは、少なくとも2023年以降です。
しかし吉村洋文知事はまだ、44歳だそうです。きっと大阪都構想が可決されれば、大阪維新の会でも揺るぎない地位を築けるはず。もしかしたら初代大阪都知事は、彼かもしれません。
その吉村洋文知事ですが、橋下徹を習ってかTwitterで盛んにツイートしています。
大阪維新の会や大阪都構想推進派に多いのですが、彼らは「大阪府」か「大阪市」かを明言しません。およそ「大阪!」と曖昧にします。
こんな曖昧な言葉遣いしかできない政治家に、果たして大阪がよくできるのでしょうか? 筆者は断じて否である、と申し上げます。
大阪都知事選が大阪で、実施されない未来を願う
筆者は生まれも育ちも大阪です。親子三代ちゃきちゃきのなにわっ子というわけ。以前は大阪市にも在住しておりました。
2019年の地方統一選+大阪ダブル選で、大阪維新の会は勝利しました。大阪維新の会を勝利させたのは、大阪府民です。
筆者が予想していたとおり世論に押された公明党が折れて、大阪都構想の住民投票が”またも”実施されることになりました。
大阪維新の会や松井一郎市長、橋下徹などは2015年大阪都構想住民投票で「ラストチャンス!」「これが最後!」と大阪市民と約束したにもかかわらずです。
ちなみに松井一郎市長は、このときに「大阪都構想が否決されたら民間人に戻る」と約束しました。ね? 大阪維新の会って嘘つきでしょ?
これにだまされる大阪人も、大阪人です。
筆者は2020年11月の大阪都構想住民投票で、大阪都構想阻止は「かなり難しい」と考えています。地方統一選+大阪ダブル選で負けているのに、住民投票で否決できると思えるほどおめでたくはありません。
大阪都構想の事実や情報を、筆者も発信して参ります。大阪都知事選が実施されない未来を祈念しております。
>大阪都構想で大阪は大阪都にならない
いまだに虚言フレーズで騙し続ける人達。に協賛する菅官房長官も酷い。
日本政府の借金は多いし税収が増えないから消費税で逆進的に徴収する。国政と甘利かわらない気がします。
大阪市の赤字が多いから黒字の周辺都市から合法化して吸い上げぶん盗り穴埋めに使う。
中央政府行政の執行エスタブリッシュメンバーシップと同じ考え方を地方行政エスタブリッシュメンバーシップもしている。何が大阪都構想2020だ!大阪都構想裏でニンマリニンマリだろっ!
大阪だろうと東京だろうと詐欺行政だと知らず?に悪事にスピード感をもってちゃれんじっ?知っててなら尚更ちゃんちゃらおかしい。
>悪事にスピード感をもってちゃれんじっ?
ここで「うまい!」と柏手。