本稿では大変難しい問題の、少子高齢化を扱いたいと思います。
日本では少子高齢化が問題視されますが、日本だけの問題でもありません。先進国と言われる国家の殆どは、少子高齢化だそうです。
データなどを用いながら分析し、対処療法的な対策ではなく、根治療法的な対策を考察してみようかと思います。
少子高齢化とは?
少子高齢化とは、合計特殊出生率の低下をほぼ指します。先進国では、少子高齢化が進みやすい傾向にもあるようです。
韓国、日本、スペイン、イタリア、ロシア、ドイツ、カナダ、イギリス、オランダetc……。すべて合計特殊出生率が2を切っています。
また第一次ベビーブーム――日本では1947年~1949年。1970年まで世界的に合計特殊出生率は高い――は世界的に起きています。
これは「戦争終結」が、大きく関与していると思われます。
高齢者が増え、少子化が進む状態が「少子高齢化」と定義されます。
日本の少子高齢化の現状
日本の少子高齢化は、特に合計特殊出生率の低下が取り上げられます。
しかし既婚者の出生率は、じつは1980年代より高いのです。
主に、婚姻率の低下が原因とされます。
高齢化については上述したように、第一次ベビーブーム(戦争終結)、第二次ベビーブーム(高度成長期)が関係しています。
第一次ベビーブーム生まれを団塊世代、第二次ベビーブーム生まれを団塊ジュニア世代といいます。
団塊ジュニア世代はちょうど、就職氷河期世代とも重なります。婚姻率の低下は、就職氷河期世代も1つの原因といわれます。
少子高齢化の原因とはなにか
既婚者の出生率は、下がっていないと述べました。婚姻率が大きな問題の1つです。
上記のグラフで興味深いのは、バブル崩壊から2000年代まで、婚姻率は低下していないことです。
デフレが実感できるようになってから、婚姻率が低下し始めたと解釈するが自然です。
教育費も関係しているでしょう。大学進学率は現在5割ほどですが、1980年代は2割台でした。4割を突破したのは2002年です。2009年には5割になりました。
参照:武庫川女子大学
皮肉にも少子化が大学への入学をしやすくし、教育費の上昇を生み出した面があるのでしょう。
もう一面は、グローバル化による格差社会の到来ではないでしょうか? 我が子には大学くらい進学させないと、将来が……という不安です。
世界各国の先進国の少子化が進んだ時期が、興味深い
世界各国の出生率: 子ども・子育て本部 – 内閣府によれば、先進国の合計特殊出生率が、2を切り始めたのが、1970年代~1980年代です。
アジアでは、1985年~1995年です。
これだけでは、グローバリズムが原因とは断言できません。他にも様々な原因が、考えられます。1つは、人権思想の広がりではないでしょうか?
- 個人の自由の尊重によって、お見合いなどが廃れた?
- 結婚するのが「常識、当たり前」というテンプレートの崩壊?
- 大都市化と人口流入で、地域共同体が弱くなっていった?
- 女性の社会進出
これは、日本においても当てはまるのではないでしょうか?
※女性の社会進出が”悪い”とはいってません。原因の1つとしてあげているだけです。
少子高齢化の対処療法でいわれる、一般的対策
一般的にいわれる、少子高齢化対策は以下です。
- 定年制度の見直し
- 移民受け入れ
- AIやロボットの導入
このような提案を見るたびに、思うことがあります。「全く、少子化を解決しようとしていない」です。
少子高齢化の根治のための分析
「若者の草食化」といわれて久しいです。しかしそれは、デフレによる貧困化と関係しています。
見てきたように、日本の少子化は「婚姻率の低下」が大きな原因の1つです。
参考資料1 平成25年版厚生労働白書(抜粋) 2 – 内閣府によれば、結婚の一番の障害は「結婚資金」だそうです。
※上記の資料は、大変興味深い資料です。該当箇所はP8(表記はP78)
古い資料ですが、第14回出生動向基本調査/国立社会保障・人口問題研究所では、独身男女の結婚意欲について調べています。
2010年時点で、男女ともに9割弱が「いずれは結婚したい」と答えています。
しかし参考資料1 平成25年版厚生労働白書(抜粋) 2 – 内閣府によれば、25歳~39歳の男女の「独身にとどまっている理由」の半数が「適当な相手がいない」です。
※2P。資料上の表記は72P
同資料P4(表記はP74)では1982年の調査では「交際相手なし」が36%(男性)。2010年の調査では62%(男性)に跳ね上がっています。
- いずれ結婚したいは約9割
- 独身でとどまっている理由の半数が、適当な相手がいない
- 独身男女の「交際相手なし(異性の友人なし)」が6割
- 「交際相手なし」の半数以上が「交際したい」 ※同資料P4(P74)
上記の原因としては「自分に自信がない」がトップ、「出会いの場所がわからない」が2番めだそうです。
少子高齢化の根治的対策
自分に自信をつけるには? 色々あるでしょうが、箇条書きにします。
- 服装やおしゃれ
- 趣味や教養
- 外見を磨く努力
全部、お金必要ですよね。ジムに行くのも1万円前後は必要ですし、服装やおしゃれも同様。趣味もやっぱり、お金が必要。
女性でしたら化粧品や、髪型にもお金がかかることでしょう。
出会いの場所がわからない? は、「遊びが少ないから」というのもあると思うのです。バーや趣味のサークル、◯◯教室とかいくらでもあるのですが……これもやっぱりお金が必要。
バーなんて、常連にならないと無理ですしね。
地域共同体が希薄になっているのは、男女の出会いにまで影響しているのかも知れません。
しかしやはり所得がある程度、豊かに「安定している」のでなければ、自身を磨くとか、出会いを求めて遊びに行くことも、できないと思います。
今できる「少子高齢化」の根治療法は、デフレ脱却と好景気以外にないでしょう。
それでもまだ、回復しきらないというのならば、そのときに状況を分析して、対策を練ればよいのです。
その他に必要な対策は?
教育費や養育費の問題は、大きな問題です。子供を大学まで進学させると、2千数百万円かかるのだそうです。
であれば、出産祝い金や子ども手当(養育費補助)、教育費の補助まで視野にいれるべきでしょう。本気で少子高齢化対策をしたいなら、ですが。
また自治体版「婚活」支援 ~新潟県の取組み~(P6、表記P76)のように、自治体の取り組みも必要でしょう。
もちろんながら、国家が自治体予算を支援する必要があります。
活力ある日本を取り戻す
少子高齢化はまるで「自然現象(抗えない摂理)」のように語られます。「少子化対策を!」といいながら、実効性のある対策は、打ち出せません。
これは「均衡財政主義だから」にほかなりません。
少子高齢化がまるで、自然現象のように語られる根底には、主流派経済学の思想があるに違いありません。
※主流派経済学は、経済を自然現象・自然科学のように定義してます。
国家や経済を動かすのは人であり、経済とは人の営みにほかなりません。決して自然現象、抗えないものではないのです。
人の力で、いかようにも「動かせる」「方向転換できる」のです。
※もっとも、高齢化は「過去のベビーブームが原因」なので、変えられませんが。
本稿は分析に力を入れてみました。対策は、様々に考えられるでしょう。ぜひとも皆様も、根治的な対策を考えてみてください。
少子高齢化の主なる要因は社会不信であり、それは、政治不信でもあります。そして、万国共通の深刻な問題でもある訳です。そこで、もうお解りと思いますが、その元凶は国際政治による略奪です。なので、自身や家族や知人も含め奴隷になりたくなければ、情報収集と分析をして真実の歴史を識るべきです。
いろいろな解釈があるかと思いますが、私もグローバリズムが1つの原因ではないか? と思います。
ただし、「原因はこれ」と特定することも、また難しいのが少子高齢化です。中国ですら、少子化は起きているそうです。経済の興隆が目覚ましい中国でです。
複数要因は、想定しておいたほうが良いかと思います。
まだやってる。
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おいらは毒親(母)のおかげで人間不信ですね。独身です。おいらがもてないのは認めておきます。
付き合うのは良くても結婚は気持ち悪いと感じます。
貧困・虐待・親の離婚(別居)ってお決まりの三点セットです。貧困の連鎖の原因に発達障害が混ざってるんじやないかって思ったりしてます。いつかはクローズアップされるかもってまで思ってるです。
別居で母子家庭状態の我が家。毒親(母)と民政員が居酒屋で呑んでて、小学生のおいらは家で留守番です。
福祉って何でしょうね。
毒親(母)が拒否すれば間違っていても尊重されて、子供は福祉の恩恵を受けられないのです。
児童相談所。それにまつわるニュース。
少子化の原因と繋がってる気がするです。