国民生活の危機なのに増税緊縮を押し付ける楽観主義者たち

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いつもは隔週日曜日に「進撃の庶民」の投稿を担当していますが、今回は元日に当たるため一日前倒しして大晦日に投稿しています

世の中には質の悪い観念論者がいるもので、世情を一切顧みずに、栄養失調で苦しむ人にダイエットを強要したり、成長しようとする子供に幼児用の小さな服を無理矢理着せようとしたりします。

『財政危機なのに日本政治の根拠なき楽観論』
https://agora-web.jp/archives/221225004327.html
「政府が決めた来年度予算案は総額114.3兆円、11年連続で過去最大を更新しました。財政赤字がこれも過去最大を更新、そんなことにはおかまいなしに、財政膨張策をとり続けているのは信じ難いことです。
自民党政治は「根拠なき楽観論」に基づき、予算案にいくつもの偽装を施しています。日本を除く主要国は財政監視の独立機関を設け、財政規律が守られているかをチェックしています。日本も独立機関の設置を多くの識者が主張しているのに、その気運が盛り上がりません。(略)
新聞社説が「将来世代に対して無責任である」(日経)、「この大きな過ちの是正は国民の代表である国会の責務である」(朝日)、「長期的な財政再建の道筋について描き直し、早期に国民に提示する必要がある」(読売)との叫びは空しく聞こえてきます。
財政膨張派が依拠しているらしいMMT(現代貨幣理論)をはやすのは日本ぐらいなものでしょう。「自国通貨を発行できる政府は財政赤字を拡大しても、債務不履行に陥ることはない」、「財政が赤字でも、国はインフレが起きない範囲なら歳出を拡大できる」などなどです。
インフレが起き始めたら、歳出抑制.削減に方向転換すれば、問題は起きないとの考えですね。日本のインフレ率は3.7%(11月の消費者物価上昇率)まで高まり、魚介類、乳卵類、調理食品、菓子類は軒並み20%を超えています。電気洗濯機も18%(総務省)です。
インフレです。MMT理論によれば、歳出膨張に歯止めをかけるべき時期を迎えています。自民党政治にはそれができない。社会保障費は36.9兆円(1.7%増)、防衛費6.8兆円(26.4%増)、国債費25兆円(3.7%増)で、簡単に切るに切れない項目が並んでいます。
景気対策のための歳出増ばかりだったら、歳出を抑制できるかもしれません。社会保障は高齢化に伴う当然増、防衛費は国際情勢の波乱に絡む必要増ですし、利払い.償還を含む国債費はすぐに切るわけにはいかない。
要するに、インフレになったからといって、「はい、分かりました。それでは歳出を抑制しましょう」とはならないのです。MMT理論は単純化した机上の空論であって、現実の財政は政治的現象です。(略)」

上記コラムの著者は本当に愚にもつかない“財政膨張批判”を繰り広げていますね。

まず、「日本も(国の財政を監視する)独立機関の設置を多くの識者が主張している」って、一体何なのですかね?
私は、そんな有害無益な独立機関の設置を求める識者の意見など、あまり耳にしたことありませんけど??

まぁ、マスゴミや論題界隈に寄生する増税緊縮脳な輩の一部に、国の財政赤字を一切認めようとしない過激かつ幼稚な増税緊縮論者がいるのは事実ですが、わざわざ独立機関まで設けて国の財政を監視すべしとまで訴える変わり者はごく稀でしょう。

そもそも、そんな利権団体など設けずとも、政・官・財・報・学ばかりか、国民の多くが、財政支出のムダとやらを鵜の目鷹の目で探し回り、年がら年中「過去最高の財政赤字が~」、「次世代へのツケ回しが~」、「国民一人当たりの借金が~」といった妄想や幻覚に憑りつかれ、いまや“一億総財政監視社会”と化す我が国において、わざわざ屋上屋を架すようなくだらない財政監視機関などまったく不要だとしか言えません。

いま必要なのは、財政監視機関ではなく、国民の所得が停滞・下落していないかを監視し、政府や与野党に対して、右肩上がりの伸びを実現させる政策を行うよう是正・指示する独立機関ではないでしょうか。
(本来なら、国民がその役割を果たすべきなんですけどね…)

つい先日も11月の消費者物価指数(生鮮食品を除く)が前年同月比3.7%と第2次石油危機の1981年以来、40年11カ月ぶりの伸び率を記録したばかりか、電力料金やガス代が20⁻30%も高騰するこのご時世で、肝心の収入は30年もの間まったく伸びず(それどころか7%以上も減っている!)、国民の生活は破綻寸前です。

にもかかわらず、時の政権や与野党から出てくるのは“増税や社保負担増”あるいは“歳出カット”といった的外れな話ばかり…。
当の国民からも、消費税の減税や廃止、社会保険料負担の軽減、給付金の支給、公共料金負担の軽減を求める声がなかなか上がってきません。

まさに、豊かな生活を諦め、国家としての成長を諦め、先進国としての矜持すら棄てた大バカ者、愚民集団との誹りを免れません。

ご紹介したコラムでは、「財政膨張派が依拠しているらしいMMT(現代貨幣理論)をはやすのは日本ぐらいなものでしょう」との記述がありますが、一体どこの新聞を読み、何のTVを観ているのでしょうか?
もはや被害妄想の域を超えていますね。
普通に暮らしていれば、MMTはおろか積極財政論を持て囃している記事なんて、一部の積極財政派界隈のSNSやブログでしかお目にかかれませんよ?

また、現況のコストプッシュ型インフレとディマンドプル型インフレとを(敢えて)混同・誤用して、「インフレです。MMT理論によれば、歳出膨張に歯止めをかけるべき時期を迎えています」と見当違いな主張をしています。
まったく呆れ果てるばかりで、「妄想はいいから、経済の基本を一から勉強し直してこい!」と叱り飛ばしたくなります。

挙句の果てに、「インフレになったからといって、「はい、分かりました。それでは歳出を抑制しましょう」とはならないのです。MMT理論は単純化した机上の空論であって、現実の財政は政治的現象です」と述べています。
これは、増税緊縮論者がよく使う手で、「一旦財政が膨張すると、いくらインフレになっても増税したり、財政支出に歯止めを掛けたりするのは難しい。よって、端から財政支出の膨張を許してはならない」と畳みかけるのがいつものやり口です。

こうした言説を見るにつけ、彼らのがさつでいい加減な論理展開に怒りが湧いてきます。

平成・令和の大停滞期に起きた事象を冷静に検証すれば、デフレだろうがコストプッシュ型インフレだろうが、時の政府や与党は増税に増税を重ね、社会保障負担を重くし続け、国債費を除く政策経費の伸びは最小限に抑制されてきたのは火を見るより明らかです。

増税や歳出抑制に躊躇した首相や与党幹部なんて、増税緊縮派の脳内お花畑以外、何処にもいなかったと思いますよ。

ありもしない妄想を、さも事実であるかのように騙るのは、増税緊縮派の悪い癖です。

30年近くも給料が上がらず、逆に国民負担率増と空前の物価高に苛まれる日本において、採るべき政策は「国民所得を秒で増やす政策」にほかなりません。

・消費税の廃止
・社会保険料負担の全額国庫負担化
・国民一人当たり月3‐4万円の給付金導入
・公共料金の半額国庫負担化
・幼児教育から大学教育までの教育費完全無償化

これくらいインパクトのある国民所得膨張策を採らぬ限り、国民が豊かな生活を手に入れ、日本が成長の歩を進めることはできません。

さて、本稿が今年最後の投稿になります。

今年も一年、拙ブログをご愛読いただきまして真にありがとうございました。
読者の皆さまにおかれましても、どうぞ良いお年をお迎えください。

来年が皆様にとって幸多い年になるよう、心からご祈念申し上げます。

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雷蔵ファン
1 ヶ月 前

明けましておめでたうござゐます。昨年も有益な主張を展開して頂き有難うござゐました。
本稿も「彼らのがさつでいい加減な論理展開に怒りが湧いてきます」との正論ですが、最近になつて気付いた事があります。
大阪都構想でも感じた事ですが、「改革論者」とか「緊縮論者」は経済的にかなり恵まれた連中で税金を平均以上に支払ひ、かつ、性格が悪く妬み僻み根性で税金の「受給者」を侮蔑してゐるからこそ、歳出の無駄を批判してゐるのだと判りました。
経済の根本が分からない馬鹿でもあるので、デフレでも会社は儲かつてゐるから自分の生活は大丈夫だし、国家も安泰だし、経済弱者は自力で這ひ上がればいいと信じてゐるやうです。
要するに彼らは自分の「生活感覚」で国家財政を家計と同一視して論じてゐる自称「正義派」なのです。この手の馬鹿の発言を、今後とも逐一論破して頂きたいと存じます。小生も周囲の友人や議員を説諭して参ります。本年も益々のご健勝を祈念申し上げます。

当ブログは2019年5月に移転しました。旧進撃の庶民
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