間違った貨幣観に基づく間違った財政運営というコロナ対策失敗の原因を改められない政府を放置すれば、国民はコロナ後もコロナ以上の人命の危険にさらされ続ける

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我が国では新型コロナウイルスの影響が長期化し、医療逼迫などの感染症の直接的被害および、経済被害による自殺や生活困窮など被害が深刻化している。このような事態は、コロナ第1波の教訓を検証して次に生かすことをしなかった政府の姿勢が招いたといわざるを得ない。

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繰り返された入国規制の遅れ

コロナ第1波は出入国規制の遅れが最大の原因である。そして、出入国規制の遅れの原因は内需の縮小を補うためにインバウンドなどの外需への過度な依存である。この教訓を生かせなかったために政府は水際対策に繰り返し失敗し、海外からの変異ウイルスの侵入を許し第4波の感染拡大を引き起こしたのだ。

未だ不十分な医療体制強化と経済被害への補償

海外からのウイルス侵入を許した上に、感染症蔓延に対応するための医療体制整備への長期的な投資を政府が怠ってきたために医療崩壊を防ぐために経済活動の抑制が必要となり、経済活動の抑制に対する補償も中途半端になったために医療も経済も崩壊し、感染死者と経済的理由の自殺者を出す結果となり、さらには政府の過去の科学技術投資の不足が原因で国産のワクチンや治療薬の開発などができずこのようなコロナ禍が長期化している。

政府のコロナ対策失敗の原因は間違った貨幣観に基づく間違った財政運営という失敗

出入国規制の遅れ、医療体制整備不足、不十分な補償、ワクチン開発の遅れなどの失敗を検証し、次に生かすことができず政府が失敗を繰り返している原因もまた、「政府の借金を増やすと財政破綻する」、「国の財源は税収の範囲内で賄うべき」、「国債はいずれ増税で返済しなければならない」などという貨幣観の間違いを政府が認め、インフレ率が許す限り国債を財源に国民を救うために最大限の支出を行うという正しい政策に転換出来なかったことにある。

過ちて改めざる、これを過ちという

「子曰く、過ちて改めざる、これを過ちという。」という論語の一説がある。政府の対策がダメでもコロナは長引いたとしてもいずれ終息するだろう。しかし、過去の失敗を素直に認め、教訓を生かすということのできない政府の姿勢を改めさせなければ、コロナ禍以上に深刻な生命、財産の危機がいずれ確実に国民に降りかかるというのが我が国が置かれている現実である。

今年もどこかで大規模災害が起こる可能性の方が高いという現実

今年も梅雨や台風など大雨シーズンに入ってくる。最近、毎年のようにこの時期に記録的な豪雨災害が発生していることを考えると、今年も残念ながら日本のどこかで甚大な豪雨災害が起こる可能性の方が高い。また、近いうちに大きな地震も起こらないとはいいきれない。治水対策などこれに対する政府の防災・減災対策は緊縮財政の結果不十分なものとなっており、今年そのような災害が発生すれば、家屋や産業など国民が甚大な被害を被ることは避けられない。

失政を原因とするコロナ被害への補償と同様に政府は失政による自然災害被害拡大にも補償義務がある

政府の水際対策の失敗や医療体制整備不足の結果、コロナ感染拡大の影響で経済的被害を被った事業者や個人に相応の補償を受ける権利があるのと同様に、政府の防災・減災対策不足の結果、被災した国民が政府から補償を受けることも当然の権利である。今年大きな災害が発生した場合に住宅や産業被害などに対する全額補償を迅速に行えるように補正予算で予備費を多く積み増し、幸いに災害が起こらなかった場合にはそれを防災・減災事業の前倒しに使うべきである。また、政府は緊縮財政の結果災害への備えが不十分となった過ちを改め、防災・減災の具体的長期計画を法的拘束力を有するかたちで早期に策定する必要がある。

今年の冬の大雪による立ち往生多発を受け、国土交通省は今後は大雪が予想される際に荷主に対して運送の中止やルート変更を要請するとのことだが、大雪だけでなく台風や豪雨への対策のためにも、これを実効性のあるものにするには、コロナで政府の補償が不十分だったために感染拡大と経済的被害を十分防ぐことができなかったという失敗を教訓に、荷主のコスト増への補てん、ドライバーへの休業補償、店舗や工場での事前の在庫確保への補助など政府の補償とセットにすべきだ。

非常事態から国民を守れる政府をつくれるか否かは今年の衆議院選挙にかかっている

非常事態から自らの身を守りたいならば、過ちを改めることのできる政府をつくるために今年の10月までに必ずある衆議院選挙で国民はしっかりと意思表示をしなければならない。

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