菅総理を見る度、映画「ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)」のゴラムにそっくりだなと思います。
風貌もですが、何より、地位・権力の維持・獲得のために悪に堕し、裏切りをもいとわぬところ、まさに「一つの指輪」(支配の指輪)に心を囚われたゴラムのようです。
はじめに
菅義偉総理の風貌はゴラムに似ています。
トップ画像は「bokete」からのものですが、目の大きさを除けば、輪郭、広めの鼻、薄い唇、大きい耳と共通点が多い。ゴラムに髪を生やせばさらに似ると思います。
それだけならまあ笑ってすませるところですが、どうやら菅総理、行動においてもこのゴラムに共通するところが多そうです。今回はその点について考察してみます。
映画『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラムと「一つの指輪」
ゴラムというのは、映画『ロード・オブ・ザ・リング』に登場するキャラクターで、失った魔法の指輪にひたすら執着する半妖怪です。
(原作小説『指輪物語』では「ゴクリ」と呼ばれます。喉を鳴らす音からそう呼ばれるようになったとのこと。)
ゴラムの執着する指輪こそ、物語の核となる「一つの指輪」。
はめると姿が消え、聴覚が鋭くなる。一方で所持していると精神を蝕まれ、手放すと堪えがたい喪失感に襲われます。
実はこの指輪、魔王サウロンが自身の魔力と魂のすべてを込めて鍛造した「支配の指輪」なのです。
資質ある者が持てば、巨大な魔力を得て、世界をも支配できる。
そこに刻まれた銘文は以下のとおり。
一つの指輪は全てを統べ、
中つ国Wiki「一つの指輪」
一つの指輪は全てを見つけ、
一つの指輪は全てを捕らえて、暗闇の中に繋ぎとめる。
第一の共通点「故郷喪失」
ゴラムは元々ホビット(小人族)でスメアゴルと呼ばれていました。
彼はある日、川底から「指輪」を発見した友人のデアゴルを殺害し、これを奪います。
どうしてもそれが欲しくなったからです。
殺害はバレなかったものの、一族から嫌われた彼は、集落を追放されて流浪の身となります。
大切なものは彼が「いとしいしと(ひと)」と呼ぶ指輪だけ。
菅総理はというと、
秋田の大手イチゴ農家の出身ですが、高校卒業後は父親の勧める農業への道を断り、単身上京。
法政大学卒業後、東京・横浜を拠点に政治の道を進む。
故郷の秋田に地盤を持つことはありませんでした。
二人の共通点、第一は故郷喪失。
菅総理は上京後、アルバイトで生活費・学費を稼ぐなど、かなり苦労したようです。
裕福な実家には頼らなかった(頼れなかった?)ようで、ここからも故郷との縁が薄いと推察されます。
第二の共通点「今にみろ」
孤独に東京・横浜で苦学・政治家への下積みをするうちに、菅総理の心に育っていったもの。
それは権力への渇望、上昇志向でしょう。軽く扱われる悔しさに歯ぎしりし、「今にみろ」というわけです。
「今にみろ、今にみろ。」かれはよく心の中でいいきかせました。(中略)
新版『指輪物語 7 二つの塔 下』J・R・R・トールキン著 瀬田貞二・田中明子訳 評論社文庫 平成4年 p.299-300
「どいつにもこいつにも仕返ししてやるとも!」
第三の共通点「裏切り」
上記「今にみろ」は、ゴラムが指輪を取り戻すべく、奸計を巡らしている時のセリフです。
この時、指輪を持っているのは物語の主人公フロド・バギンズ。
フロドは指輪を破壊するために火山へ向かうのですが、その道案内をゴラムにさせている。
ところが指輪への渇望に狂う彼は、フロドを裏切ります。
(このシーン以外にも裏切りを重ねます)
第三の共通点は「裏切り」です。
菅総理が政治において重ねてきた「裏切り」を挙げると、
平成10年(1998)、小渕氏の派閥を脱退し、宏池会へ。
12年(2000)、加藤の乱に参加。しかしその後、反加藤グループへ。
19年(2007)、自民党総裁選挙で、宏池会の方針に反し、麻生太郎を支持。
令和 2年(2020)、安倍前総理に検察の捜査を受けさせる。
現在、横浜市議時代からの恩人、藤井幸夫氏が反対するIRカジノを推進。
第四の共通点「“支配の指輪”への執着」
なぜ裏切りを重ねるか?といえば、それは欲しくてたまらないものを得るためです。
菅総理はより上の政治的地位・権力を。
ゴラムは自らの「いとしいしと(my prescious)」と呼ぶ指輪を。
ということですが、その指輪は「一つの指輪/支配の指輪」、最高権力を象徴するものとも言え、欲するものにおいても二人は共通していると考えられます。
「指輪」を手に入れたゴラム=菅総理?
そして今や菅総理は我が国の政治家として最高の地位に達しています。
彼は「指輪」を手に入れたと言えましょう。
ゴラム同様、「指輪」を手に入れた者は絶対に手放したくない、という思いに囚われます。
「指輪」が、所有者を支配するのです。その維持のために、何でもやる。
真の持ち主である魔王サウロンの意志に沿い、悪の勢力と手を結ぶことは最高の近道です。
現実の菅総理においても、
●グローバル金融資本家(S&P、バンク・オブ・アメリカ等)と手を結び、アトキンソン氏の提言を入れて、中小企業つぶしを画策
●財政破綻の懸念ゼロにもかかわらず、財務省と手を結んで緊縮財政を継続、高齢者医療負担増、児童手当削減を行う
●二階俊博氏ら親中派、人材派遣業の竹中平蔵氏らと手を結んでおり、外国人労働者/ビジネス関係外国人の受け入れを止めようとしない
●金丸恭文氏(フューチャー会長)、新浪剛史氏(サントリー社長)らをはじめ、財界人と手を結び、GOTOキャンペーンなど彼らのための政策を推進する
といった具合で、総理の座を維持するため、カネや地位、権力のある者たちを利するばかり。
天皇陛下から任命を受けた政治家としての信念などなく、ただ権力維持のため無節操に、アトキンソン氏ら有力者の要望実現に動く。
消費税増税&コロナ恐慌にもかかわらず、十分な補償・給付は行わない。
医療体制充実のための財政出動もケチる。
それどころか、このコロナ禍・恐慌さえも上記のような権力維持のための施策、国民を貧困化させ分断させる施策に活用しようとする。
まあ、安倍前総理にも共通するところはありますが、よりひどさが増していると感じます。
もう積極的に日本の力(国民意識、共同体意識、企業の技術力・体力)を破壊しにかかっているな、と。
菅さん、総理やめるの?
もっとも、ここに来てコロナ対応の不手際、緊急事態宣言下の会食などが問題視され、支持率が低下しています。
2月1日付のテレ東ニュースでは、支持43%で不支持50%と政権発足時に比べて大逆転。
また、長男の接待疑惑も取り沙汰され、菅総理にとってはピンチ。
しかしながら、ここから内閣退陣にまで進めるかというと難しいと思います。
「菅さん、総理やめるの?」とたずねても、答えは以下のような感じでしょう。
野党の体たらく、また自民党内の情勢からして、菅内閣は当面続くと考えられます。
危機的状況は転換のチャンス
私たち国民としては、とにかく首相官邸や自民党に批判&御意見メール・ツイート、地元議員へ要望、心ある議員(城内実議員や安藤裕議員、西田昌司議員、あるいは須藤元気議員等)の応援などに尽力するほかありません。
危機的状況ですが、国民が追い詰められるほど、正しい道への転換のチャンスも増します。
まずは緊急事態宣言延長を機に、全国民10万円の継続給付を求めるのがよいと思います。
1年間継続して行っても、物価も長期金利もほとんど上がらず、むしろ雇用者報酬は大きく上がり、失業率は下がるという分析もあります。ご協力いただければ幸いです!