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『追加給付金、今度は「15万円超」? 菅首相の本気度を“指南役”経済学者・田中秀臣氏が激白』

Yahoo!ニュース
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「コロナ禍の経済対策として国民に一律10万円の特別定額給付金が支給されたが、これで終わりではない。自民党の有志グループが菅義偉首相に面会し、給付金の追加支給などを要望したことが波紋を広げている。グループ顧問で経済学者の田中秀臣・上武大教授が面会の舞台裏や実現の可能性について激白、少なくとも15万円以上の追加支給が必要だとの認識を示す。(略)

アイドル経済学の研究家としても知られる田中氏は、アイドルライブの参加や芸能メディア利用への補助「GoToエンタメ」の提案も行ったところ、菅首相も笑みを浮かべていたという。(略)」

「我々は財政政策を否定しているわけではない(でも、財政政策に賛成するとは言ってない…)」が口癖のリフレ派の連中がようやく重い腰を上げ、自民党有志グループとともに国民一人当たり15万円の追加支給を訴えました。

これを機に、彼らが”口先財出発言”の域を脱し、財出嫌悪→財出擁護→積極財政派へと昇華するきっかけになれば言うことはありません。(たぶん無理でしょうけど…)

本稿の本題は、田中氏らの陳情をヨイショすることでも難癖をつけることでもありません。

私が着目したのは上記ニュースについたコメント欄です。

そこには、次のようなコメントが並んでいました。

「Gotoトラベルは、高額の旅館などしかメリットが無い。Goto イートは購入できた人と出来ない人がいる。

結局そんなことをするなら、一律に給付することが、一番平等じゃないかと思う」

「「GoToエンタメ」の提案も行ったところ、→もう、こういうのはマジで止めて欲しい。今本当に必要なのは真水なんだよ。一部の業界だけを支援するような政策はもう十分」

「給付金プラス期限付きで良いから消費税減税をすべきだと思う。go toで多少消費されているのだから、ここでガツンッとより多くの消費を促す政策を打つべき」

要は、

・一点集中ものの政策は無意味

・メリットを享受できる層や業界が限定されるのはいただけない

・国民全員に果実が行渡る政策をやれ

といったところでしょうか。

私自身、GoToなんとかキャンペーンを頭ごなしに否定する気はありません。

(※商品券発行予算が付与されず既存施策の焼き直しでしかないGoTo商店街は問題外だと思いますが…)

現に、前評判が散々だったGoToトラベルも、蓋を開けてみれば観光地や行楽地の客足は予想以上に増え、宿泊客もマスコミが言うほど高級旅館ばかりに偏っているわけじゃなく、ビジネスホテルの稼働率も相当上がっていると聞いています。

ただ、こうしたコメントの数々を見るにつけ、多くの国民の政策ニーズは、「全国民が一律に享受できる類いの政策」にあることが見て取れます。

そこで思い浮かぶのが、

①消費税廃止

②社会保障費負担の廃止・軽減

③給付金やBI

④公共料金(電気・ガス・水道・通信・NHK)負担の軽減

です。

国民にユニバーサルメリットを付与する政策こそ、30年不況に震撼する国民生活に安寧をもたらす献策・良策と言えるでしょう。

こう言うと即座に、「財源が~」、「インフレが~」、「新自由主義が~」、「共同体が破壊される~」という意味不明な批判が聞こえてきますが、”所得欠乏症による需要消滅型の大不況下”にある我が国にあっては、そうした雑音もすべて意味も根拠もないボウフラの遠吠えにしか聞こえません。

お役所や官僚どもは、財政当局・財務省の顔色を窺うあまり、支援対象の絞り込みや特定業界・階層を狙った政策を打ちたがりますが、そんなものは内部稟議を格好よく見せたい官僚の自己満足に過ぎず、多くの国民や業界・業種のニーズとは乖離しています。

筆者も先日、不漁に苦しむ水産加工業の団体に話を聞く機会がありましたが、彼らに言わせると、一部の頑張っている事業者だけを助ける政策など不要、加盟する事業者全員にメリットがある政策、例えば電気代や水道代の補助、冷凍設備修繕費の補助こそ望ましいという回答でした。

危機に見舞われたいまこそ、一部の者だけじゃなく全員を助ける政策をやって欲しいという本音を垣間見る思いでした。

これは一般国民も同じ思いでしょう。

先に紹介したコメント欄に、給付金や消費減税を求める声が多く上がっているのを見ても解ります。

「一律給付してほしい」、「本当に必要なのは真水だ」、「消費税を減税すべき」というストレートな要求にこそ真の政策ニーズが詰まっているのです。

対象者を絞り込み、対象要件を捏ね繰り回した挙句に、誰も使えない、使った誰もが満足できない政策をいくら打っても意味がありません。

せっかくカネ(予算)を動かすなら、受益者の満足度がMAX値に近づくような政策が好ましいでしょうから、全国民一律享受型の政策を先行すべきです。

消費税廃止、社会保障費負担の廃止・軽減、給付金やBI、公共料金(電気・ガス・水道・通信・NHK)負担の軽減といった具合に、所得を名実ともに大胆に引き上げる政策をぶち上げ、「ヨシっ、財布が膨らむぞ‼」、「給付金が入ったら何を買おうかな♪」、「手取り給料が増えた(/・ω・)/」という実感を与えるのが最も効果的です。

重要なのは、国民に消費に対する自信を取り戻してもらうことであり、多少の清濁はぐっと飲みこんで必要な政策を実行に移さねばなりません。

なにせ、国内消費支出は11ヵ月連続で対前年比マイナスという惨状にあり、コロナ禍の余波で倒産、失職、給料カット、ボーナス消滅の憂き目に遭っている人々が数百万、千万単位にも及ぶ現実を直視すれば、自ずとやるべき政策は見えてくるはずです。

多くの国民の懐を豊かにし、それが消費活動を通じて供給サイドの活性化に波及するような政策を訴えるのが、真のリアリストだと思います。

冒頭に紹介したように、口先財出擁護に終始していたリフレ派の連中も、ようやく財政政策の重要性に気付き(気付かされ)、財出実施に向けて具体的な行動を取るようになりました。

積極財政派も彼らに倣い、リフレ派が目を剥くような大胆な財出策をどんどん提言し、メディアへの露出を増やす行動を起こすべきです。

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