あとがき(原作担当 遠藤万次郎)
今回は撫子の退任と、それに俯瞰的な解説を加える雄介といった構成です。雄介はこのあとも、最終回まで出突っ張りとなります。彼のことは本来、キン肉マンでいうところのテリーマンやロビンマスクといった「超人博士」の立ち位置、つまり、解説役くらいに考えていたのですが、いつの間にか主役級の活躍となってくれました。
表題の「もはや敗戦国ではない」はもちろん、かつて経済白書に書かれた「もはや戦後ではない」を意識したものです。そのことを「超人博士」に解説させてもよかったのですが、さすがに無粋なのでやめておきました。
作中に掲載の「G20各国の名目GDPと政府総支出の関係(2002年~2013年)」は架空のグラフとなりますが、「幸村以前」と「幸村以後」、どちらの日本がいいですかという話なのだと思います。政府の介入(支出増)が民間活力を奪うとする議論、これはデフレの時には特に当てはまらないため、まだこれに固執する人は数字で示してもらいたいものですね。
さて、次回の配信日ですが、4週間後となる11月22日(日)を予定しています。物語完結まで残り3話です。それではまた、次回のあとがきでお会いしましょう。