極論を恐れるな!

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この進撃の庶民サイトは、『経世済民』を目指す論者の投稿で成り立っており、私も隔週日曜日のコラムを担当させていただいております。

言うまでもなく『経世済民』とは、「世をおさめ、民を救う」の意であり、投稿者の皆さんは、「民を救う(日本国民を経済的困窮から救う)」ことを目的とし、それを実現する手段として「積極財政・反グローバル主義・反構造改悪」などの政策を掲げていると理解しています。

ただ、一口に経世済民といっても、その目的をしかと認識せず、目的と手段を取り違える残念な論者もいます。

「民を救う」という目的を鑑みるにあたり、まず重要なのは、民(国民)が、いまどういう経済状態に置かれているのかをしっかり認識せねばなりません。

○民間平均給与440万円(2018年)…ピークの1997年比▲6%

○無貯蓄世帯の割合31.2%(2017年)…1970年代は5%未満

○非正規雇用の割合と平均給与37.3%/179万円…1985年には16.4%

○年金だけで「日常生活費程度もまかなうのが難しい」との回答割合47.3%(2019年)…1年前対比+5.5%Pt

○大学生の奨学金受給割合48.9%(2016年)…平均返済月額1.68万円、奨学金返済負担が「苦しい」との回答が4割

○新設住宅着工件数95万戸(2018年)…ピークの1990年比▲43.2%

ちょっと拾ってみただけでも、我が国の需要環境が重症化していることを示すデータは枚挙に暇がありません。

端的に言うと、「国民の財布にも預金口座にも、もうお金がない」のです。

私は、こうした惨状に危機感を抱かぬ輩を経世済民の徒だとは思いたくないのですが、あろうことか、この期に及んでも、傷み切った民の懐を豊かにする政策(給付金やベーシックインカム)を忌み嫌う者が後を絶ちません。

「ベーシックインカムは麻薬だ」

「国民にお金を直接ばらまいても防災・減殺インフラ投資につながらない」

「(理由はよくわかんないけど)ベーシックインカムには断固反対! そんなのは生活保護で充分だ」

「ベーシックインカムをやるとハイパーインフレになる」

「ベーシックインカムは労働本位制の精神に反する」

といった具合に、自称経世済民派からも反対意見が噴出します。

この手のベーシックインカム否定論に対して、これまで事細かに、その矛盾点を突き反論を加えてきましたが、否定論者からの有意な再反論を聞いたためしがありません。

彼らの反論たるや、“とにかくベーシックインカムには反対なの(怒)”の一点張りで、そこには合理性も論理性もありません。

要は、「たいして努力もしていない奴にカネをばらまくのはおかしいだろっ!」という妬みや僻み、つまり、精神論や根性論の域を一歩も出ていません。

ベーシックインカムはインフラ投資につながらないだって?

そんなの当り前。

給付金は給付金として実行し、インフラ投資はインフラ投資で別に予算を組んで行えばよいだけの話でしょ?

「給付金か、インフラ投資か」といったくだらない択一論に拘るようでは、増税緊縮派に付け込まれますよ。

また、「給付金なんて民を甘やかすだけ。貧困対策なら生活保護の拡充で充分」なんて鼻毛をほじっているバカは現状認識が甘すぎます。

いまや、年周100万円以下の割合は8.15%、100~200万円未満は13.69%、200~300万円未満は15.15%つまり、300万円未満の貧困層は37%にも達しているのです。

三人に一人以上が貧困層なんて信じられますか?

さらに、300~400万円未満17.24%、400~500万円未満14.88%まで拡げると、約7割が年収500万円にも満たないのです。

年収500万円って、子供がいる家庭なら、生活は相当キツいですよね?

いまだに、効果不明のJGP(政府による雇用保障プログラムという名の“有期最賃レベルの官製派遣制度”)とか、生活保護や母子家庭支援制度をちょっといじくる程度の貧困層対策しか言えぬ論者は、いますぐ経世済民の旗を降ろし、増税緊縮派に恭順すべきです。

彼らには、「なに、貧困層対策だって? いまや国民誰もが貧困層、あるいは、貧困層一歩手前の危機にあるのが解らないのか?」と強く言いたいですね。

自称経世済民論者は、所得の絶対量不足に起因する極度の内需不振に対する危機感が欠如しています。

だからこそ、「ベーシックインカムをやるとインフラ投資の財源がなくなっちゃう」なんてアホな心配をするのでしょう。

四半世紀に及ぶ長期不況のせいで我が国が失った需要は、累計で4,000~5,000兆円にも及びます。

これだけの膨大な需要を復興するためには、公共投資にしろ、ベーシックインカムにしろ、年間数十兆円くらいのペースでやっていかないと到底追いつきません。

「20年以上もかけて失った需要は、20〜30年かけてのんびり取り戻せばよい」なんて呑気なことを言っている場合ですか?

20年かけて失った需要と国富は、3〜5年で取り戻すくらいの気合がないと、他の成長国に負け続け、日本は後進国化してしまいますよ。

ベーシックインカムをやる前からハイパーインフレを気にするなんて、「お前は増税緊縮派のバカか!」と叱り飛ばしたくなりますね。

いまこそ、財源探しよりも社会的課題の解決を優先する“スペンディングファースト”の精神を発揮すべき時です。

事の最初からインフレ延焼を気にして景気過熱への着火を恐れるようでは、何のレボリューションも起こせませんし、経世済民など絶対に手が届きません。

元々、超少数民族でしかない積極財政派が、主流派気取りで周りの目を気にして格好つけるなんて十年早いですよ。

大切なのは、極論を恐れず、議論のボールを遠くに投げることです。

超少数派が安パイ狙いの意見を吐いてどうするんですか!!

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チャーリー・須賀

私にはやはりBIが良策とは思えません。
経世済民の為に、本当に困窮している人から優先的にお金の分配をする努力がそんなにメンドウなのでしょうか?
必要としている人に渡そうという努力をぜず、機械的に配ることが良いと考える・・・そんな人間の心を排除した政府は、決して望ましいものとは思えません。お金持ちにお金を配って何が悪い?というのは、貧乏なのはお前の努力不足と言っているのと同じだと思います。

当ブログは2019年5月に移転しました。旧進撃の庶民