バラマキ型給付金への反対論って、この程度ですか??

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“貨幣は負債”という心の病に罹ると、政府がお金を使うが嫌になるみたいですね。

「貨幣は負債に決まっている!(って、有名な●●先生も言ってたしな…)」

「貨幣は国家や政府の負債だろ? じゃあ、負債をやたらと増やすのはやっぱり怖いよね」

「デフレ脱却には給付金(ベーシックインカム)もアリっちゃアリなんだけど、お金(負債)をそんなに増やして大丈夫かね?」

「それに、給付金を増やすとインフラ投資に回すカネが無くなっちゃう…」

「ヤバい。よくわかんないけど給付金に反対しとこ!」

「働かない奴にカネを配るのもおかしいし、金持ちにカネを配るのも悔しいし、別にいいよね?」

こんな感じで、“バラマキ型給付金”を毛嫌いする輩が目立ちます。

ついこの間も、かつて“庶民に寄り添うのが真の保守”とか、“極論を恐れず議論のボールをできるだけ遠くに投げるのは、議論における高等戦術だ”とドヤ顔で語っていた御方が、すっかりネオリベ陣営に転向し、「ベーシックインカムは麻薬だ」、「貧困対策は国営の有期最賃レベルの派遣業で十分」と叫んでおられましたね。

いったい、当初の勢いはどこへ行ったのやら…

〇インフレ率や供給が許す限り国家の財政支出に限界なし

〇支出に必要な財源は国債や通貨発行でいくらでも賄える

〇財源捻出ではなく、社会的課題解決が最優先(スペンディングファースト)

というMMTの精神はもう死んでしまったのでしょうか?

我が国の年収階層別の分布データを見てください。

いまや、大半の国民が貧困層、あるいは、貧困層一歩手前の危機にあります。

「ベーシックインカムを語る前にMMTの普及が先決」との声もあるようですが、そもそも、困窮生活を強いられる国民に救いの手を差し伸べるのを頑として拒絶する経済思想が、国民から喝采を浴びると思いますか?

“MMTは経済学の地動説”とまで大風呂敷を広げておきながら、たかがベーシックインカムすら語れないようなエセ積極財政論(MMT)なんて、そもそも普及しませんよ。

期待の超高校級大型新人が、実はそこいらに転がっているアベレージクラスの選手だったというのと同じで、「MMTって、なんかもの凄く期待してたけど、言ってることはただの公共事業拡大論じゃん…」とそっぽを向かれて終了でしょうね。

MMT狂信者の皆さんがお好きなS・ケルトン教授は、かつてインタビューに答えてこんなことを言ってましたよ。

「(略)私たち民主党は、貧しいひとびと、困難を抱えているひとびと、そして健康保険を持っていないひとびとに、この小切手を渡します。この1.5兆ドルで私たちならそうします」といえばいいのです。

ツイッターで民主党は1.5兆ドルでどんな健全な投資をするのかと聞かれました。

こんなことができます。インフラ整備に6500億ドル、公立大学の授業料無償化に7500億ドル、プエルトリコに1000億ドル。あるいは、1.4兆ドルですべての未払い学生ローンの棒引き。または、社会保障拡大に1.2兆ドル。共和党がもうお金なんて必要ないお金持ちにただ同然に渡したがっている1.5兆ドルを、アメリカ国民に渡すのです。(略)」

カネに汚い小姑みたいなMMT狂信者の方々とは違い、さすがに彼女は度胸がありますし、腹も座っていますね。

MMTの第一人者たる者、これくらい大胆な提案をしてもらいたいものです。

さて、私はこれまで、自ブログや進撃のエントリーを使って、MMT界隈に蔓延る貨幣負債論や給付金否定論をたびたび批判し、彼らの言説や例示を採り上げ、それらの非合理性や矛盾点を事細かに何度も指摘してきました。

しかし、残念ながら、それらに対する有意な反論を聞いた試しがありません。

彼らのレスポンスは、

「誰が何と言おうと、とにかく貨幣は負債だって決まっている」

「(反論できないから)●●先生の教科書を読め!、俺のブログを読め!」

「ベーシックインカムは生理的にムリ」

というレベルの幼稚な言い訳ばかりで、大いに失望しています。

おまけに、当方への反論も過去記事のコピペばかりで見飽きましたよ…

次回は、ぜひ書き下ろしの新作でお願いします。

失望ついでに、最近聞いた彼らの言い訳をいくつか羅列し、それを窘めておきます。

【言い訳 その1】

「月5.4万円のベーシックインカムをやると、81兆円もの大型財政出動になり、ハイパーインフレが起きる」

消費税導入によって国民が収奪された300兆円もの所得、緊縮財政の強行による国民の逸失所得4,000~5,000兆円(累積)を取り戻すためには、それくらいの思い切った財出が要りますよね?

まさか、“20年かけて失くした所得は、今後20~30年かけてのんびり取り戻せばよい”なんて呑気なことを考えていませんよね?

こんな状態で2040~2050年を迎えたら、日本は間違いなく後進国化し、韓国やベトナムに追い抜かれますよ。

「20年余りの経済敗戦は3~5年で取り戻す」

「日本を再び世界のトップランナーに押し上げ、国民が日本人は世界一幸せだと自負できる社会を創る」

くらいの気概はないんですか?

それにしても、“一般会計予算が~”なんて、ずいぶんケツの穴の小さな男ですね。

一般会計予算を増やすのが怖いのなら、国民生活向上基金として特別会計でも建てましょうか?

【言い訳 その2】

「滝クリ、孫正義、ホリエモン、元ZOZOにまでベーシックインカムを配るのはおかしい」

金持ちにカネを配りたくないなら、超富裕層や富裕層をはじくよう、所得や保有資産で線引きするくらい簡単ですよね。なぜ、そうしないんですか?

ゴキブリを太らせたくないなら、害虫どもにエサを与えなければよいだけで、そんなことくらい小学生でも解りますよ。

【言い訳 その3】

「富裕層にベーシックインカムをバラまくと巨大バブルが発生する」

まず、“金持ちにバラ撒かなければ即終了”というツッコミは止めておくとして、1億歩譲ってバラ撒いたとしても、富裕層なんて超富裕層と合わせても全世帯の2%しかいませんから、80兆円のバラマキのうち彼らへ渡るのは1.6兆円程度。

一方、日本の株式市場の時価総額は660兆円もあるそうですから、1.6兆円で巨大なバブルを惹き起こすのは至難の業だと思いますよ。

琵琶湖に小石を投げ入れてビッグウェーブを起こそうってなもんです。

【言い訳 その4】

「6人家族にベーシックインカムを配ると月30万円以上にもなり、短期非正規雇用が蔓延し、ブラック企業による賃下げが横行する」

日本の世帯数に占める6人家族の割合はわずか2.2%に過ぎませんが、ちゃんと統計を確認したんですかね?

超特殊事例を引き合いに出し、無理やり自説を補完しようとするのは、ベーシックインカム否定論者特有の卑怯なやり方です。

我が国で一般的なのは1人家族(34.5%)、次いで多いのは2人家族(27.9%)ですから、私が提唱する一人当たり月3~4万円のベーシックインカム(生活向上給付金)を貰ったところで家賃の足しにしかなりません。

よって、労働意欲は失せないし、個々人は安定雇用を求めて求職活動をせざるを得ません。

第一、平成~令和にかけてまともな給付金制度がまったく行われてこなかったのに、これだけ非正規雇用が蔓延(労働者の4割近く)し、多くの精神障害者や自殺者を生むほどのブラック労働が横行している理由は何なのでしょうね?

この一事を見るだけで、ベーシックインカムと非正規雇用+ブラック労働との間には、何の相関性も関係性もないことが判ります。

ベーシックインカムのせいで非正規雇用やブラック労働が増えるなんて、「大増税を強行して庶民からカネを巻き上げれば、正規雇用とホワイト労働が増える」と言い張るのと同レベルの珍獣ですね。

【言い訳 その5】

「弱者救済とベーシックインカムとは無関係。貧困対策はJGPと生活保護で十分」

こういう事を平気で言う人って、本気で経世済民を目指す気持ちがあるんでしょうかね?

「ごく一部の貧乏人を救うためにわざわざベーシックインカムなんて大げさじゃないの? 貧乏人のせいで社会を混乱させるのはどうかと思うな」と訳知り顔で騙っていますが、貧乏人がごく一部だけって発想自体が、すでに周回遅れです。

労働者の4割近く占める非正規雇用の平均年収たるや、わずか180万円にも届きません。

彼らは間違いなく、年収300万円以下の低所得層、つまり“貧困層”に該当します。

それだけじゃありません。

国民全体を見ても、年収400万円未満の階層が約54%、500万円未満にバーを上げると約70%が当て嵌まるという情けなさです。

一人暮らしならまだしも、家族持ちで500万円未満なんて生活はキツキツですよ。

いまや、国民の多くが貧困層、もしくは、貧困層一歩手前の危機に晒されていることをきちんと認識すべきです。

それに、JGPみたいな“有期・最賃レベルの派遣業”をわざわざ国家主導でやる必要があるんですかね?

そんなものはパソナかテンプスタッフにでも任せておけばよいのです。

経済学派の地動説を自負するMMTが、貧困対策として出した答えが“JGP”って、あまりにも軽すぎますよね?

それから、生活保護とベーシックインカムを同列で論じるのもアホな話ですね。

生活保護みたいに国民からの申請主義に寄り掛かった制度ではダメです。

いくら生活が苦しくても、他人の眼を気にしがちで自尊心ばかり高い日本人が、こぞって生活保護を申請するわけありませんよ。

前述のように、国民の過半数が貧困層化の危機にあるんですから、生活保護で十分なんて高をくくっていると、所得不足や需要不足はますます深刻化し、やがて手当不能なレベルにまで壊滅を余儀なくされるでしょう。

そうなってから、生活保護を求める国民の大群が役所の窓口に殺到すると、たちまち役所はパンクしますよ。

(日本人のことですから、生活保護を申請せぬまま餓死する者が続出しそうですが…)

【言い訳 その6】

「ベーシックインカムは、道路や治水、病院と違い、それ自体何も生産しない。何も生産せずエネルギーを浪費するだけのベーシックインカムは国家を解体する癌細胞だ」

これって、民間の生産・サービス活動を全否定する大バカ論ですよね。

ベーシックインカムを受け取った個人はモノやサービスを消費しますが、それって誰が造ったんですかね?

ベーシックインカムを使って泊まる温泉旅館は、誰もいないお化け屋敷なんですか?

勤労で得た所得だろうが、ベーシックインカムだろうが、消費の対岸には必ず生産・供給が存在します。

つまり、消費が動けば必然的に生産・サービスが駆動します。

こんなこと、小学一年生でも解ると思いますよ…

ベーシックインカムは消費を刺激し、発生した消費は、長期不況下でふて寝していた生産・サービスを叩き起こします。

消費は生産を刺激するエネルギーとなり、それが更なる生産の高度化や高付加価値化を惹き起こしますから、国家は解体するどころか隆盛に向かうでしょう。

我が国が克服すべき課題は、極度の所得不足に起因する需要不足にほかなりません。

それを、公共インフラ投資の蛇口だけを開け、ベーシックインカムによる個人所得の強靭化という蛇口だけを閉めようとする輩は、所得不足に対する治癒を邪魔し、日本経済の復活を阻止しようとする売国奴と罵られて当然ですよ。

彼らこそ、増税緊縮派に恭順し、日本の解体を狙う癌細胞なんじゃないですか?

【言い訳 その7】

「ベーシックインカムは労働の裏打ちがない生産とは無縁なもの。有効需要を通じて生産の重要さを説いたケインズの教えに反する」

この言い訳を使った方は、“その1~6”とは別の方ですが、この御仁はかつて「ケインズの経済学は欠陥品」とケインズを罵倒したことを忘れたんですかね?

罵倒した相手を自説補強の例えに持ち出すなんて、いい度胸してますね。

論評以前に社会人としての良識を疑われますよ。

それにしても、口先で労働を賛美する割に、肝心の労働の対価が蔑ろにされていることに、なぜ無関心でいられるのですか?

労働者の4割近くの方々が、いくら働いても正社員にすらなれず、どれだけ残業しても年収200万円にも届かず、永遠に上がる気がしない…

まさに現代の奴隷です。

彼らが働くことを誇りに思うなんて無理ですよ。

こんな大惨状をいつまで放置するつもりですか?

「労働は美徳だ。働け!働け!」と根性論を振りかざしても、何も解決しません。

月12~15万円の月給でカツカツの生活を強いられる彼らの鬱積した怨嗟の炎に火を点けるだけでしょう。

労働の対価が劣化し形骸化しているのに、「そんなものはほっとけ。GDPさえ増やせば何とかなる」って、いったい、あと何年待てばGDPが増えるんですかね?

労働に対する正当な対価も出さず、生活維持に必要な所得も保障しようとしない。

経世済民の徒って、そんな冷酷な連中でしたっけ?

労働の裏打ち云々の前に、労働自体の生産性や、それが生み出せる付加価値が低下し、劣化していることに気づけないとは、本当に情けない限りです。

労働の価値が瓦解してしまえば、やがて人々は働くことを放棄し、国富(生産力・技術力・供給力)も崩壊を免れません。

私たちの生活を支え、それをより豊かにできるのは国民全体の労働ですが、労働を駆動させ、その価値を高められるのは、適正な対価と満足のいく報酬、つまりお金(貨幣)しかあり得ません。

経済論議の目的と手段を取り違え、見苦しい言い訳で右往左往する輩には、「民を救うために、最良の経済政策を以って世を治める」という経世済民の基本をもう一度しっかり勉強しておけっ!と言っておきましょう。

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黄昏のタロ

(。・_・。)ノ お邪魔いたしますです。

(。ー_ー。)ノ んーっ。

>「ベーシックインカムを語る前にMMTの普及が先決」との声もあるようですが、そもそも、困窮生活を強いられる国民に救いの手を差し伸べるのを頑として拒絶する経済思想が、国民から喝采を浴びると思いますか?

(。●_●。)ノ んっ! おいらの発言かなって思ったです。

 考えたです。

 BIって、MMTの世界では、徴税のビルドインスタビライザーの効きを半減させてしまうのではないかって所にぶち当たったです。
 最初は所得回復ですから、問題は少ないと思うです。徐々に徴税のセンサーの機能や自動で作動するはずのビルドインスタビライザーの効きが悪くなるのではと思うです。
 大量の非課税の給付金と通常の貨幣が混然一体で流れたら、予測は困難になりそうな気がするです。

(。ー_ー。)ノ 税制の見直しとか、対策をすれば良いだけでしょうね。

黄昏のタロ

輸出企業への消費税の還付は必然です。
税務署自らが還付を行っています。
誤解ではないでしょうか?

利益となるのは、納付から還付までの期間の金利相当分です。
延滞に対して延滞税を徴収します。逆に、税務署が還付する場合は、延滞税相当の金利を支払うのです。預金などの金利に比べ高額です。
(おいらは死にかけのときに、固定資産税の還付を受けたので知ったです。大喜びですよ。カードローン並み)

うずら様へ
素晴らしい記事をありがとうございます。

私が書きたかったことをズバリ書いていただけたことに感動しています。

以上、取り急ぎ感謝の気持ちを伝えたく、コメントさせていただきました。

当ブログは2019年5月に移転しました。旧進撃の庶民