皆さん、料理をしてますか? 私は基本的に、自炊です。独身貴族といえば聞こえは良いですが、男の食卓なんぞ寂しいものです。
本稿のテーマは「食文化と台所から、現代日本を見てみよう」というわけ。短い稿ですが、どうぞお付き合いください。
米を食べなくなった日本人の、アメリカナイズ
どうやら日本では、米の消費量が年々減っているそうです。戦後に比べたら、現代は半減以下になっております。。
パン食、麺食が進み、米の消費量は減ってきたんだそうです。
※平成9年~平成29年で、さらに4分の3程度に減少してます。
日本人なら、米が嫌いってわけじゃないと思います。ただ自炊してりゃ理解できるのですが、パン食や麺食は手軽なんですね。
米は炊飯器に入れて、40分ほど待たなきゃなりません。早炊きでも25分ほど。
ちゃんと水に浸して……などとやり始めたら、1時間半~2時間半ほどかかります。
現代人はどうも、忙しいようです。
冷凍野菜は便利だけれども、だいたい中国産
私はほとんど、冷凍野菜は使いません。中国産の野菜は、美味しくないことが多いからです。でも……便利。
里芋もブロッコリーも火が通っている。ネギも切らずにすみますし、ミックスベジタブルなんてものまであります。
どれだけ現代日本人は忙しいんだ? と唸らずにいられません。
この前は初めて、冷凍餃子の最新式を食べました。油もいらない、片栗粉で羽をつけなくてもついてる。フライパンで蒸し焼きにするだけのやつです。
いやあビックリ。便利です。
便利な反面、工夫の余地のない完成品は「料理のしがいがない」のでした。
日本人の台所こそ、グローバリズムなんじゃないか?
街に出て「安く食べられる和食」なんて、定食屋や居酒屋のランチ、蕎麦屋、うどん屋、回転寿司くらいじゃありませんかね? トンカツ? ありゃもともとフランス料理の「コートレット」です。英語読みでカットレットとなり、日本ではカツレツですわ。
和食とは、いえませんわな。
和食より洋食やらイタリアン、中華が圧倒的に多くないです?
じゃあ台所はどうだ? と思ってみると、味噌の出荷量まで減っております。醤油だって一緒です。ケチャップやらマヨネーズの、洋物の調味料に押されてるんでしょうな。
特に家庭内での醤油の消費量は、なんと1970年代に比べてほぼ半減です。
日本人の味覚が「グローバル化」してるんでしょう。
味覚とは常識と伝統の産物だが……
京都菊乃井の村田さんは、いくつか著書を出しています。村田さんいわく、味覚は後天的に育つ部分も大きいのだそうです。
台所も、料理屋もグローバル化している現在、もちろんお母さんが子供に食べさせる家庭料理も、グローバル化していることでしょう。
要するに子供はどんどん、「日本の美味しい」を経験できなくなっているのではないか? と思います。
個人的な話ですが、きっちり適当に出汁をひいた味噌汁を、若い子が「こんな美味しい味噌汁、初めて食べた!」というんです。
おいおいと。単に鰹節で出汁をひいただけの、簡単な料理やねんけどなぁ……といつも思います。
10分で、誰でも作れるのに……と悲しくなります。
どんだけ忙しいねん、日本人
私も、割と忙しくしてます。拘束時間は1日10時間以上。数ヶ月、休みがないのがほとんど当たり前になりつつあります(笑) 零細自営業ですので。ですので(´;ω;`)
ブログも毎日更新。進撃の庶民の管理人もさせてもらっています。
プライベート? なにそれ? 美味しいの? という感じ。
でも、自炊はしてます。コンビニ弁当を食べるより、私の料理のほうが美味しいからしょうがないのです。
現代の日本人は、自炊する余裕すらないんやろか? と思ってしまいます。
お子さんに「おふくろの味」を、与えてあげる余裕すらないんやろか? です。
脂っこい、ギトギトのラーメンとハンバーガーと文化論
ネトウヨといわれる層がいます。彼らは、「伝統と文化! 愛国心!」と叫びます。
でも……絶対アイツラ、そんな事をいっても和食を食べてない! と確信してます。出汁をひいたことすら、ないのではないか? と。
京都菊乃井の村田さんは、「旨味こそが、和食の特徴」と説きます。基本的に、世界の食文化は「脂の旨さ」が多いのだそうです。
和食だけは、脂の旨さに頼らない「旨味の文化」なのだそうです。
上記が真であるなら、ギトギトのラーメンと、ハンバーガーを食べながら「日本文化は語れない」はずです。
味覚という「最も根源的な感覚の1つ」が、狂ってるんですから。グローバル化、しちゃってるんですもの。
日本人のソウルフードである味噌汁、ちゃんと出汁をひいて食べてみませんか?
出汁をひいた、みそ汁の作り方
10分で、慣れたらできます。超簡単。
- 鍋に湯を張って沸騰させる
- 1リットルにつき20~30グラムの鰹節を投入。だいたい1掴みでOK
- 入れたら、火を切って数分放置。
- 材料を切っておく。
- ザルとボールと、キッチンペーパーで3.を濾して、出汁の完成
あとは、普通のお味噌汁と一緒の作り方です。顆粒だしと比べて、風味が異なります。香りですね。
※香りは、あたたまると出てきます。麺つゆなどは、出にくいのですが……でも出汁をひいたほうが美味しいと思います。
1人前の場合は、お椀にキッチンペーパーを敷いて、そこに鰹節を入れてポットからお湯を注いで出汁をひく。具材を入れて、レンチンして最後にお味噌を溶かすでもいいですよ。
上記は塩と薄口醤油と、具材なら吸い物にもなります。一碗あたり、塩を2つまみと醤油少々。
※1つまみは親指、人差し指、中指の3本の指で塩をつまむこと。塩少々は、親指と人差し指の2本。
ワイ「ご飯食べに行こうか。なに食べたい?」
若い子「なんでもいいです」
ワイ「美味しい日本料理の店があるので、そこへ行こう」
若い子「あっ、スミマセン。できたら和食以外でwww」
ワイ「そうか……。じゃあ、イタリアンかフレンチで」
上記はよくある会話の流れです。元々敷居が高いのか、年配の人が好んで食べる料理と誤解されているのか、私も趣味の食べ歩きを始めて十数年になりますが、割烹のカウンターに座ると未だに私が最年少で、若い人間が皆無です。なんか洋食の方がオシャレと思われているのか、若者がデートで日本料理のコースを予約するケースが珍しい気がいたします。
テレビでも、「世界で人気の日本食」とかやるくせに、取り上げるのは何故かB級グルメな和食ばかりです。料理漫画『クッキングパパ』のまことも、日本料理の「未在」や「なかひがし」や「菊乃井」ではなく、同じ京都のイタリアン「イルギオットーネ」に就職してしまいました。もう少しその、日本料理やその職人さんの高度な仕事に注目が集まればいいのになと思っています。NHKの朝ドラで「湯木貞一」とかやるといいかもしれません。
若い人も「和食」じゃなくて「寿司」なら、結構喜んでついてきますよね(笑) でも和食や割烹は、あまり好まないという……。
なんでやねん! 的な(笑)
あと寿司に誘っても「生魚が無理(別にアレルギーでもない)」という、若い人も多いような。
>NHKの朝ドラで「湯木貞一」とかやるといいかもしれません。
すごい見てみたいですね。吉兆がどうやってできたのか? どんな修行をしたのか? みたいな。
トンカツはもう和食でも良いような・・・(^^;)
天ぷらや、カステラなんかももうすっかり和の食べ物ですしね。
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醤油の使用量も減ってるんですね・・・。
醤油使わないでなにかけて食べてるんだろうと、ちょい思っちゃいます・・(^^;)
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最近、海苔が良いなあと思っています。(海苔だとか、海藻系を消化できるのは日本人くらいとか?)
そして味噌汁に海苔を入れてもおいしいです。
(そして海苔を入れると最近お通じがこれはよろしい気がしますww)
トンカツはまだ和食というより、日本食でしょうか(´・ω・`)
味噌汁にあおさは聞きますが、海苔は初めてです。でもうまそうな……。今度試してみます。
お邪魔しますです。
出汁で思い出したです。
減塩と相性がいいです。
減った分の塩分を旨味がカバーして、満足感があるです。
気になる方はお試し下さいです。
ええと……毒親の介護で教えてもらったんですけどね。
旨味成分が減塩と相性が良いとは……知りませんでした。
※もともと、薄味好きではありますが、塩を気にしたことがないので
確かに自作ラーメンの出汁(鶏ガラ、昆布、干し椎茸、鰹節)は、味見段階で、塩や醤油を入れないでも「旨いっ! これだけでもいける!」となったような。