本稿では大胆に、山本太郎さんが総理になる可能性を、論じてみます。
報道によれば、れいわ新選組の山本太郎党首は「総理大臣を目指す!」と公言してます。が……現状では真剣に、その言を受取る人はいません。
しかし私は、山本太郎さんが総理になる可能性は「わりと存在する」と判断してます。この判断も、きっと一笑に付されることでしょう。現在は、ですが。
一笑に付されて、読んでもらえないと困るので、私の予想の実績をお示しします。じつは、トランプ当選の前日に、トランプ当選を予測してたりします。
参照:アメリカ大統領選について | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地
では山本太郎さんが、総理になる可能性を論じていきます。
ニューノーマルは経済だけではなく、政治もだ
ニューノーマルとは、2010年代初期に出てきた言葉です。日本語では新常態と訳されます。
以前の常識が通用しない、適用されない「新たな状態」をニューノーマルといいます。主に経済で使用される言葉ですが、政治でもニューノーマルは起こっています。
誰も予想しなかったトランプ大統領
2016年11月。全世界に衝撃が走りました。「暴言王」「ポピュリズム」といわれたトランプが、大統領になったのです。
世界のマスメディアの予想は、ヒラリーでした。ヒラリー大統領が確定したかのように、世界中で報道されていました。
「トランプのような男が、大統領になれるわけがない。所詮は、トリックスターだ」
ところが! じつは私以外にもトランプ当選を、予測していたものがある!
米大統領選、AIはトランプ有利を予測 WEDGE Infinity(ウェッジ)(2016.11.7)
インドのAIです。記事の書き出しは、AIの予測に否定的。
AIとは人間の頭脳を真似、様々な情報から答えを導き出すシステムだ。しかし情報のインプットによっては時にとんでもない答えが出ることもある。
当時の空気が、理解できるというもの。
EU残留が優勢と思われていたブレグジットと国民投票
2016年6月。トランプ当選の約半年前。イギリスではブレグジットが可決されました。
ブレグジットとは、イギリスのEU離脱を指します。
国民投票で51.9%が、ブレグジットを支持したのです。
ブレグジットもまた、事前の報道では「ポピュリズム!」「反知性主義!」というレッテル貼りがされました。
否決されるはず、という思い込みも多分にあったように思えます。
様々に台頭する、EUの反グローバリズム政党
一般的な報道では、EUの反グローバリズム政党は「ポピュリズム政党」「極右」などと表現されます。
ポピュリズムとは 欧州では11カ国の政党が政権入り:日本経済新聞によれば、EUの11カ国で反グローバリズム政党が、政権入りしているそうです。
2017年のフランス大統領線で、マリーヌ・ルペンが、決選投票まで残ったのも記憶に新しいところです。
世界のニューノーマルな政治情勢の原因は?
経済のニューノーマルは、2008年のリーマンショックが引き金でした。政治のニューノーマルも、じつは2008年に起因しています。
経済と政治は、密接に結びついているのです。
2002年~2008年は「グローバリズムの黄金時代」といわれます。実態は、アメリカ国民の借金による、旺盛な消費が原因でした。
サブプライムローン(貧困層向け住宅ローン)は、その典型例です。
景気が良ければ、移民との軋轢にも我慢ができる。しかし2008年をさかいに、世界は長期停滞に突入しました。
EUの勝ち組であるドイツ・オランダ・イギリスなどの失業率は、今でこそ回復してます。
しかし負け組であるギリシャなどは、いまだに失業率18%強(!!)です。
※ギリシャは最高28%まで上がりました。だいぶ「マシ」になってきてますが……。
上記のような経済情勢で、政治に変化がないはずがありません。その変化が、反グローバリズム政党の台頭だったのです。
れいわ新選組が与党になる可能性と現状
現状のれいわ新選組の支持率は、4.3%に倍増したそうです。
参照:れいわ新選組の支持率4.3%にアップ-支持を集めているわけとは?
どこまで伸ばせるか? まだ不透明ですが、伸びる可能性は十二分にあります。その構造については、上記の記事で議論しております。
端的に、伸びる理由をあげます。
- 日本も、移民拡大にかじを切った。EUと同じ状況になりつつある
- 失われた20年と、格差の拡大
- 日本で初めての、積極財政政党
- れいわ新選組の、政治活動の構造と戦略が優れている
- 国民の政治への諦観を、拾えるポテンシャルが存在する
ポピュリズム大いに結構!という理由
ポピュリズムはしばしば、悪い事のようにいわれます。いわゆる、衆愚政治という意味で使われます。
この使用方法は、完全に誤用です。
ポピュリズムの語源はラテン語の、ポプルス(populus)です。「市民権を持つもの」という意味です。日本語に当てはめれば、有権者です。
ポピュリズムの本来の意味は、有権者主義となります。つまり……民主主義です。
れいわ新選組は、しばしばポピュリズムと批判されます。
山本太郎、れいわ…左派ポピュリズムの衝撃とどう向き合うか?(石戸諭) – 個人 – Yahoo!ニュースなどの報道は典型的で、「ポピュリズムとはなにか?」と定義せずに、レッテル貼りをしているわけです。
簡単にいいます。上記のような記事は「上から目線で、国民を馬鹿にしている」のです。民主主義への冒涜でもあります。
ポピュリズムは大いに結構! ここは民主政国家の日本なのですから。
山本太郎が総理になる可能性と歴史の”必然”
れいわ新選組は今後10年で、支持率を伸ばしていく可能性が十二分にあります。欧州で反グローバリズム政党が出現したとき、多くの有識者は「色物」として一笑に付していました。
結果はどうか? 欧州11カ国で、反グローバリズム政党が政権に入っています。
大きなうねり、パラダイムシフトが起きています。
世界で起きているのに、日本で起きないと断言できる理由は存在しません。
余談ですが、世界ではすでに「生産性をあげたら、所得が上がる」は否定されつつあります。むしろ「最低賃金を上げれば、生産性が上がる」のです。
参照:最低賃金アップで「生産性が向上する」仕組み | 国内経済 | 東洋経済オンライン
閑話休題。
2008年以前の常識では、考えられないことがたくさん起こっています。
あのヒトラーも、既存の政治家たちは最初、一笑に付していたそうです。「ヒトラーが党勢を、拡大できるはずがない」と。
※ヒトラーの良し悪しについては、脇に置きます。パラダイムが変わるとき、往々にして「これまでの常識では、考えられないこと」が起きるという話。
山本太郎さんは「総理大臣を目指す!」と公言してます。現在は、ほとんど誰もその実現を、予測も期待もしてないでしょう。
しかしパラダイムシフトが起こりつつあり、ニューノーマルになりつつある日本。
山本太郎さんが総理大臣になり、れいわ新選組が与党になる。そんな未来が「ない」と断言するほうが「論理的にありえない結論」なのです。
むしろ条件は整いつつあります。
日本でれいわ新選組の党勢拡大は、かなり必然に近い状況ではないか? と、私は考えます。
次回の衆院選で、私の予測がどうなのか? は、実証されることになるかと思います。
予測が正しいことを、祈念しております。
れいわ新選組への予測と、予測の「コツ」
私、あまり予測は出しません。別に、預言者ではないですし。予測が当たって、喜ぶ趣味もありません(笑)
れいわ新選組や山本太郎さんへの予測は、当たってくれると非常に嬉しいですが。
さて、予測のコツですが簡単です。
- 政治主張や願望や期待を、分析に混ぜ込まないこと
- 巨視的な視点で、分析すること
- 巨視的視点の分析結果を、個々(本稿では日本)に当てはめてみること
過剰な期待を寄せた予測記事は、はずれれば読者もがっかりします。ひいては、論者の信用問題です。
10年後にれいわ新選組と、山本太郎さんが党勢拡大し、政治を席巻する可能性は「十二分に存在する」のが、私の判断です。
どうなるのか? 分かりません。しかし一人ひとりが「どうするのか?」は自明でしょう。
れいわ新選組と山本太郎さんが示したように、「政治の当事者」にならねばなりません。
現政権自体が左翼的政策(新自由主義)をしまくっているわけで既に左翼に投票していることと甘利変わらないと言えるんでしょうね。とすると安倍氏が山本化したのか?山本氏が安倍化するのか?わからなくなった。失礼しました。
[…] しかし私は、山本太郎さんが総理になる可能性は「わりと存在する」と判断してます。この判断も、きっと一笑に付されることでしょう。現在は、ですが。「後略」”(進撃の庶民).れいわ新選組の山本太郎党首が総理大臣に?近現代史から論じる可能性 … […]