資本主義とは?わかりやすく簡単に解説-知ってるようで知らない資本主義

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 資本主義。よく使用される言葉です。では「資本主義の定義とは?」と聞かれて、スラスラ答えられる人はいますか?
 じつは、ほとんどの人が答えられません。知らないのです。

 かの有名なカール・マルクスなら「生産手段を資本家階級が有し、自分たちの利益追求のために、労働者に生産させる制度」と答えるでしょう。
 主流派経済学者なら「自由競争市場と見えざる手によって、生産が最適化されこと」とでも答えるでしょうか。

 マルクスはその一面を言い当てているものの、本質ではありません。
 主流派経済学者は、的外れに過ぎます。

 資本主義とはなんでしょうか? 簡単に、出来る限りわかりやすく解説していきます。

資本主義とは、いつ生まれたか?

 一般的に資本主義の誕生は、イギリスの産業革命だといわれます。
 それ以前にも貨幣は存在しましたし、労働者だって存在しました。大商人だって、存在しています。

 いったいイギリスの産業革命前と後。何が違うのでしょう?
 これは「なぜ産業革命が、中国でもオランダでもフランスでもなく、イギリスで起きたか?」で理解できます。

 簡潔にいえば「中央銀行」と「株式会社」の制度を、一番早く整えたのがイギリスだったのです。

 中央銀行制度は、信用創造によって「多額の自国通貨建て国債や負債」を許容します。これらのマネーは、株式会社への資本の集中を可能にします。
 また、国家事業も大規模化が可能になります。

 莫大な資本の投下は、技術革新と技術の素早い普及を可能にします。こうして、イギリスから産業革命が起きたのです。

 補足ですが、イギリスの技術と経済に押されたドイツやアメリカなどは、この時代に保護主義を取ります。
 逆にオランダは、自由貿易を選択します。

 現在、先進国と言われている国家の殆どは、保護主義を取って「国内産業を育成した国家」です。
 逆に当時の大国オランダは、自由貿易によって小国へと凋落していったのでした。

資本主義に必要不可欠な「信用貨幣」と「通貨発行権」

 中央銀行制度と株式会社制度が、イギリスに産業革命をもたらしました。もっとも重要なのは、中央銀行制度です。
※オランダも、株式会社制度は存在した。

 中央銀行制度は国家に、「自国通貨建てである限り、いくらでも負債を発行できる」という権限をもたらします。
 このあたりの貨幣史は、21世紀の貨幣論 | フェリックス マーティン, Felix Martin, 遠藤 真美 |本 | 通販 | Amazonが詳しいです。

 日本でいえば「江戸時代のバラバラな貨幣制度」を、明治維新以降に中央銀行を設立して統一したようなものです。

資本主義の定義は「負債を拡大しながら、経済成長する」こと

 資本主義とは「莫大な資本を投下して、経済成長していく主義」です。では資本の元となるお金は、どこから生まれるのでしょう?
 政府や民間の、信用創造から生まれます。信用創造の詳しい解説は、信用創造とは?わかりやすく図解で解説 イングランド銀行公式見解も参照を、ご参照ください。

 信用創造とは「誰かが借金したら、お金が創出される」という仕組みです。

 逆説的に資本主義とは「負債を拡大しながら、経済成長していく主義」と定義できます。その負債の根っこの部分は、通貨発行権のある国家が担います。

資本主義の対義語は社会主義や共産主義?これは間違いです

 資本主義の定義は「負債を拡大しながら、経済成長していく主義」と定義できました。歴史的にも、現実的にもこれは「単なる事実」を定義しただけです。

 資本主義の対義語は、しばしば共産主義や社会主義といわれます。これは間違いです。理論的には中央銀行さえあれば、株式会社ではなく国有企業であっても、負債拡大で経済成長するからです。

 例えば中国は、フォーチュン・グローバル500に含まれる国有企業の割合が8割です。
※フォーチュン・グローバル500:全世界の収益が大きな企業ランキングみたいなもの

 なぜ中国が急激に経済成長したか? 三橋貴明さんの資料によれば、21世紀に入ってからの中国の政府債務は「16倍」に増えたそうです。

 閑話休題。
 資本主義に必要なものは中央銀行制度ですから、資本主義の対義語は「物々交換経済」ないし「中央銀行がない経済形態」になるはずです。
※人類史上、物々交換経済があったという証拠はありません。

 共産主義であれ、社会主義であれ「中央銀行制度」があれば「資本主義の一形態」なのです。

 では共産主義や社会主義の対義語は何でしょう? 共産主義や社会主義は、経済に対する国家の介入度のバリエーションです。
 したがって共産主義の対義語は新自由主義や、自由主義経済。もしくはレッセ・フェール(フランス語で放任主義)になります。

資本主義のバリエーション

 統制の対義語が自由や放任であるように、自由主義経済の対義語は統制経済。つまり共産主義や社会主義となります。
 上記はすべて、資本主義のバリエーションにしか過ぎません。

 自由主義経済の過激なものが、新自由主義となります。
 新自由主義と共産主義の間には、様々なバリエーションが「無数に存在する」のです。

 では、日本が目指すべき資本主義とは、どのようなものでしょう?

 世界では現在、行き過ぎた新自由主義が、様々な弊害を発生させています。日本でも、新自由主義的政策が実行され、20年以上のデフレとなりました。
 しかし一方で、全て国家が統制する旧ソ連の共産主義は、失敗しました。

 「過ぎたるは及ばざるが如し」とは、よくいったものです。

 個人的見解としては、日本は「再び」緩やかな社会主義が良いと考えます。不景気になれば、政府が民間を助けるのです。
 政府がある程度、経済に介入する方向が望ましいでしょう。

民主主義と社会主義はじつは、両立します

 じつは行き過ぎた資本主義、つまり新自由主義は民主主義を破壊します。イギリスのブレグジットなどは、その典型でしょう。
 EUというグローバル化が、ブレグジットという国民投票の決定を阻んでいます。

 経済を市場に任せるとは、「経済の決定権は、国民にない」と同義です。明らかに新自由主義は、民主主義と相性が最悪なのです。

 国民が経済への主権を持つとは、国家が経済に介入することを指します。つまり――社会主義は民主主義とも相性が良いわけです。
※社会主義にも、かなりのバリエーションがあります。ナチス・ドイツの国家社会主義のせいで、社会主義のイメージはあまり良くありませんが(笑)

 資本主義の中で、あなたはどのようなバリエーションが良いと考えますか? ぜひとも、いろいろ考えてみてください。

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