アメリカ大統領選挙間近だが、追加経済対策において野党案受け入れへ

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大変お世話になっております。
反逆する武士

uematu tubasaです。
初回投稿日時:2020年10月25日(令和2年10月25日)

まずは、謝罪します。
9月は投稿できずに申し訳ありませんでした。

毎週は無理ですが、できるだけ投稿できるように頑張ります。
本日は、アメリカ経済を分析しつつ、追加経済対策とアメリカ議会政治について。

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財政赤字が過去最大に膨らむ

米財務省は16日、2020会計年度(19年10月~20年9月)の財政赤字が、過去最悪の3兆1320億ドル(約330兆円)に達したと発表した。
赤字幅は前年度の3倍強となり、連邦政府債務も27兆ドル弱と過去最大になる。

引用元:米財政赤字、20年度は過去最悪330兆円 前年度の3倍強

アメリカの財政赤字が前年度比約3倍の約3兆ドル(約330兆円)に膨らむこととなり、連邦政府債務も27兆ドル弱と過去最大になりました。

現代貨幣理論を理解している人間からすると、何がそんなに怖いのか理解に苦しみますね。

変動相場制を採用して、自国通貨を保有している政府には、財政的予算制約はありません。

誰かの赤字は誰かの黒字ですから、連邦政府の財政赤字が前年度比約3倍ということは民間経済(家計と民間企業)の黒字も約3倍ということです。
むしろ、インフレせずにここまで財政赤字を出せてよかったと言えます。

財政赤字額は誇るべきです。
トランプ大統領や議会はアメリカ人を見捨てることはしませんでした。

アメリカの消費者物価指数はむしろ低下した

アメリカのコアCPI(食料品やエネルギーを除いた商品とサービスの価格変動を測定する指標)を見たところ、2020年2月には対前年比2.4%だったのが、一気に下がってしまい、2020年5月には対前年度比1.2%に下がりました。

新型コロナウイルスの影響後のアメリカの物価としては、プラスで推移してはいるものの、インフレ率2%には及ばないという状況が継続しております。

アメリカのように消費意欲が高い国家において、コアCPIが低いというのは財政出動余地がまだあるということに他なりません。

どんどん財政出動するべきです。
大統領選挙が終わり次第、すぐにでも追加の経済対策をお願いしたいです。

私個人としても、S&P500に連動する上場投資信託を購入しているので、財政出動は嬉しく思います。

アメリカの長期金利は低空飛行を継続中

今回のコロナショックの前は10年物国債利回りが約1.6%程度だったのに、その後一気に低下して、一時期は0.4%を下回りました。

その後、1.2%程度までは上昇したのですが、再度低下して、現在では0.8%未満という低空飛行が継続しております。

簡単にまとめると、今回のコロナ・ショックで国債発行を行い財政出動した結果、長期金利はコロナ・ショック前の水準に一度も戻ることなくむしろ低下して、安定的に推移しました。

アメリカ国債の新規発行に伴い、国債の利子率が高まるどころが下落してからの低空飛行状態です。
財政出動に躊躇するべきではありません。

現代貨幣理論でアメリカ長期金利の低空飛行を説明してみよう

政府の国債発行と、銀行預金増加の仕組み
三橋貴明『新世紀のビッグブラザーへ』より

アメリカの財政出動の説明をするのに、日本政府の事例を出してしまい、本当に心苦しいのですが(笑)、上記の図を用いて国債発行で資金調達を行い、政府支出する場合の日銀当座預金の残高がどのように変化するのか説明します。

①日本政府が国債を10兆円分発行して、民間の銀行が10兆円分の国債を購入する。

その際、民間の銀行が保有する「日銀当座預金」から10兆円差し引かれる。

②日本政府が政府小切手(10兆円分)を発行し、民間企業に河川の氾濫で壊れた橋を修復するように依頼する。

民間企業は政府小切手(10兆円分)を受け取り、橋の修繕を実行する。

③民間企業は受け取った政府小切手(10兆円分)を決済可能な銀行預金に換えるため、民間の銀行に政府小切手を持っていく。

民間の銀行は受け取った政府小切手に記載されたお金の分だけ民間企業の預金を増やす。

④民間の銀行は政府小切手(10兆円分)を日本銀行へ持ち込む。

日本銀行は政府小切手に記載された分(10兆円)のお金を民間の銀行の「日銀当座預金」に振り込む。

⑤民間企業は民間の銀行から振り込まれたお金を元に、従業員へ給与を振り込む。

以上のことから、国債発行で資金調達を行い、財政出動する場合においては、中央銀行当座預金残高は金融システム全体で見るならば、変化がありません。

さらに付言するならば、今回のコロナ・ショックでFRB(アメリカ連邦準備制度理事会)は無制限の量的緩和を行いましたので、FRBに預けている当座預金はむしろ増えているのです。

したがって、アメリカの10年物国債利回り(長期金利)が落ち切った後に、テクニカル要因で一時的に長期金利が上昇することはあっても、むしろ低空飛行になるのです。

簡単にまとめるならば、国債発行による資金調達を行い、財政出動を行ったとしても長期金利が跳ね上がることは考えられず、中央銀行の量的緩和政策を組み合わせれば、むしろ長期金利を低下させつつ、安定的にすることが可能なのです。

財政出動を怖れてはいけないのです。
むしろ財政出動に踏み切れないことを怖れるべきです。

財政出動を促す我らがパウエル議長

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は6日の講演で「金融政策と財政政策がそろって機能し続ければ、経済の回復はさらに強く早くなる」と述べ、米議会に追加の財政出動を改めて求めた。
新型コロナウイルス禍によって長期失業や企業倒産が増加すれば「長期停滞によって悲劇を招く」と強く懸念した。

(中略)
米連邦議会は11月の選挙を前に与野党対立が深まり、当初は7月末を目指していた追加の経済対策の発動が遅れている。
中小企業の雇用維持策などが相次いで失効しており「財政の崖」が米景気の懸念材料となっている。
政策金利は既にゼロ近辺まで下がって緩和余地を欠いており、景気の押し上げは追加の財政出動の有無にかかっている。

引用元:FRB議長、財政出動を再要求 「長期停滞なら悲劇」

政策金利をゼロにまで下げ、量的緩和でも景気浮揚効果はあまりないということを考えれば、連邦政府の財政出動を行うべきと促すというのは、当然ですね。

新型コロナウイルスの影響で民間企業が廃業するとなれば、供給能力が失われ、供給削減型物価上昇が発生することになります。
いわゆる悪性インフレというものです。

財政出動待ったなしと言い切れるでしょう。

州政府への財政支援も当然やるべし

民主党は財政難に陥った州・地方政府への資金支援を盛り込むよう求めている。
財政難の州はニューヨークやカリフォルニアなど民主党の地盤が多く、共和党は資金支援に強く反対している。
11月の大統領選・連邦議会選を前に与野党の対立は深まる。
ホワイトハウスと民主党が早期に合意できるか否かは、なお不透明だ。

引用元:米政権が190兆円の経済対策案 野党・民主党と再交渉

アメリカの州政府へ財政支援をするべきと民主党は主張しているわけでございますが、民主党基盤の州が財政難であることが多いことを理由に共和党は難色を示しているようです。

政党の対立を持ち込むべきではありません。
共和党の内部には茶会党(ティーパーティ)と呼ばれる小さな政府至上主義な輩がおりますので、なかなか厄介です。

連邦政府だけでなく、州政府も一緒になって苦しんでいるアメリカ国民を救う責務があるはずです。
自国通貨を保有する連邦政府が州政府を応援せずして、誰が応援するのですか?

与野党の垣根を超えて、アメリカ国民を財政出動で救うらしい

トランプ米大統領は20日、米政権と民主党指導部が協議している追加の新型コロナウイルス経済対策を巡り、民主党が求めている2.2兆ドル規模以上の法案を受け入れるとし、共和党の上院議員が反対する中、大規模かつ包括的な追加経済対策を支持する考えを示した。

引用元:トランプ、大規模コロナ追加対策を支持 2.2兆ドル超受け入れ

トランプ大統領は今月の20日、追加経済対策において民主党が求めている2.2兆ドル規模以上の法案を受け入れるとして、共和党内部の反対派を押し切る模様です。

財政出動するという一点において、大統領選挙間近なのにも関わらず、大統領としての責務を果たそうとしているトランプ大統領に敬意を抱きます。

我が国日本のような狂った緊縮財政至上主義者たちにも見習ってほしいです。

以上です。

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