国債を減らすためなら国家経済が崩壊してもよい！いったい何を目的に財政の健全化を叫ぶのか。

暗黙の常識で知っているという前提で情報を共有した時に思い浮かべるものは本当に一致しているのか。多分一致することはないだろう。その違いが許容できるかどうかが問題なのである。

識者の見方 予算のばらまき避けよ - 日本経済新聞

土居丈朗・慶応大教授　緊急事態とはいえ、予備費も含めて予算のばらまきは避けるべきだ。予算を使い切るのではなく、少ない金額で効果を上げることが重要だ。例えば2020年度当初予算でも、新型コロナウイルスの感染拡大で不用となった事業をきちんと削減す

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識者の見方 予算のばらまき避けよ　日経新聞　土居丈朗・慶応大教授

　緊急事態とはいえ、予備費も含めて予算のばらまきは避けるべきだ。予算を使い切るのではなく、少ない金額で効果を上げることが重要だ。例えば2020年度当初予算でも、新型コロナウイルスの感染拡大で不用となった事業をきちんと削減す…

慶応の経済にしろ、東大の経済にしろ、現物のここにある経済というものよりは、概念上の存在でしかない、カネの量を見ることしか興味がない連中が多くを占めているのだろうか。慶応の経済といえば、名誉教授になっている、竹中平蔵が有名であり、彼がその経済学部の方向性を決めているような気もする。そういう人しか、その学部では活動ができない状態なのかもしれない。

土居氏もそういう慶応の経済学部の教授であり、以前も今も、財政健全化が、国家経済の最大の目的であるという土地狂ったことを言い出す人間である。まあ、コロナ対策に伴う経済損害の大きさは尋常ではなく、国家レベルの話に収まらず、国際的に共通の問題になっているがゆえに、外需に逃げ口を求めていた日本の財界も、どうしようもないところに追い込まれている。そういう状況であるがゆえに、どんなに強気の企業であっても、内心あるいは、裏でも政府に対して、補償を求める活動が進んでいると思われる。そんな状況にもかかわらず、土居氏は、予算を立てて政府が使うな！ということを言いつつけているというオトコマエな人である。

ただし、それは蛮勇とでもいうのか、もともと言っていることが、日本が健全に成長するために必要な経済の循環をストップさせることにしか結びつかない、政府が税金以上のカネを使わない方がいいという、原理的に成長ができない経済モデルを支持しているのである。各ご家庭の家計簿の感覚で、借金は多すぎると利子も高いし、生活に圧迫を与えるよねーという感覚で、国家経済を述べているにすぎないのである。政府が何のために支出をするのかなどまるで興味がない。コロナの補償であっても、興味がないところが異常なのである。仮に借金がまずいと思ったとしても、それを超える理由があれば、借金をするというのが普通の感覚である。ましてやその借金とやらが、返さなくてもいくらでも借り換えられるというのであれば、何の問題もない。必要な仕事は、ちゃんと政府が仕事を出す、あるいは補償をする(金を使う)というだけのことである。

なんか知らんが国債という借金が怖いとか、公務員は無駄なので削減白などというのは、いったい政府が何のために合ってどういう働きをするべきかということを忘れているのだろう。政府には必要なカネを出して、必要な仕事であったり、経済被害の補償をやってもらう存在として我々は期待しているものであり、それがうまく回っているからこそ、経済は成長し、その見返りが国民の豊かさにつながっていくのである。それができるように我々の労働が、経済を健全に回す。そこに、国債の発行の有無は関係ない話である。成長する結果としてその残高が増えることがあっても何の問題もないのである。

このような全く無意味で場合によっては有害な考え方は、上記の記事の対象であるコロナ対策とその経済補償の対応を遅らせる方便となっているとすれば、非常に罪深い。思い込みを垂れ流されることで、多くの人が廃業し解雇され人生が狂わされるということに対する罪である。それを知ったなら、土下座でも何でもして、間違った意見を間違っていたということを強く伝える伝道師になってもらいたい。