いやなことは意識しないと嫌なことにならないのかもしれない。しかし、無理に無視していたところで状況が勝手に好転することは基本的にはない。(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続)
韓国ネタに熱狂している我々日本の国民の姿を見るにつけ、それが肯定的であっても、批判的であっても、実は肝心かなめの問題について意識をわざと外しているとすれば、それ自体が大問題である。
【韓国破綻煮だ】韓国経済が窮地、「通貨危機の再来前夜」の様相を呈しつつある★4
よく読まれる記事として上のような内容の記事があったりするが、韓国の不安定さは今に始まったことではないし、かといって本当に破たんするということもなかなかなかったりする。それは、20数年前のアジア通貨危機の際は日本の支援で持ってきたということもあったりするのだが、今回ばかりはそのような体力が日本にあるのかはよくわからない状況となっている。それぐらいにことは深刻になっているのである。
日本が特別調子が悪いということを示すグラフである。20年間で日本だけマイナス成長だというグラフである。これに衝撃を受けないとすれば、よほどこの衰退日本に慣れてしまっているということだろう。あるいは、衰退することの実感がわいていないか。
成長しないことは、やるべき仕事をやってこなかった結果でもある。通常の国では、デフレが続けば公共事業が少なすぎると考えるぐらいの頭が国民に湧き上がってくるはずだが、ファンタジー好きが高じたのか、インフラはカネを使わずに仕事もせずに空気のように勝手に出来上がるものだと信じているらしい。実際は、何もメンテナンスしないインフラは壊れていくしかなく、何かのきっかけで破壊が起こる。中央道の笹子トンネルの天井板落下事故などはその一つの例に過ぎない。ファンタジーは現実とは違うのである。
そんなことより韓国の話題をしていたら、何か恐ろしい現実から逃避できるのはある意味確かなのだろう。韓国は魅力的な芸能人などを排出したりするが、国内経済は政治の強硬な左傾化によるバランスの悪さによって調子が悪くなっているのも事実で、対日政策がバランスを欠いた強引なやり方であることも事実であろう。観察しているといろいろな示唆があり、興味に尽きない国であることは確かかもしれない。
しかし、それを競馬とか映画のようなエンターテインメントとして楽しんでいるのは勝手ではあるが、それにかまけて自分たちの生活や生命にかかわる足元の大きな問題から目をそらしているとすればそれはやはり大問題なのである。
増税された消費税の問題は、増税を先送りにすればいいとかそういう問題ではなくて、8%の時点で相当悪影響を振りまき続けていたという事実を認める必要がある。消費や弱い事業者が消費税分を転嫁できない形で税負担を強要される状況を考えれば、大企業などに利益が移動し、さらに消費も削減されるため、経済活動が厳しい状況に置かれていくだろう。それゆえの強弱の差が結果に大きくあらわれ、格差が拡大されていくのである。
要するに消費税は欠陥税制であり即刻廃止する手はずを考えるべき害悪であるということだ。
人手がいない、人口が減るというだけで、大量の何者変わらない第三世界人を大量に取り入れることの、破壊力について、考えることをしない。マスコミのおいても、日本かっこいいとか外人に受けているというイメージを、大量の外人タレントや素人を投入して印象付けている。そんなお上品な人々はほんの一握りに過ぎない現実は、ポリコレというゆがんだ価値観で正常には伝えられない。性善説に基づく楽観的な受け入れ態勢では、ヨーロッパの例のように、知らぬ間にsh買いが壊されていくのを止められないのである。
我々は、衰退している。それは、政治やその価値観に賛成している国民が進めていることである。しかし、それは運命でも何でもなく、決めつけによって行われている人災なのである。賢い人と思われる価値観がすでにその人災を後押しするような形となっており、その間違った価値観から打ち崩さなければこの人災を止めることができないのが、なかなか難しいものである。その最初の一歩は、その間違った価値観が間違っていると気づくことである。
フランスかぶれのフランスの仕事をしている人がいみじくも言っていたように、疑問を持つことから始めなければならないのである。衰退しているのはやはりおかしい、それは、ここ30年ぐらいで出来上がった当たり前と思っている価値観に何か間違いがあるのではないかと。ヒントは改革とかアメリカの価値観とか、無差別な自由主義とか、いろいろある。組織や国家の局面ごとにやるべきことを変えなければならないという頭の切り替えも必要だということだ。
今の日本は傷ついており、保護して復興しなければならない局面なのである。成功している先進国では決してないことに気づくことが最初のステップであろう。次は衰退が間違っているということにきづくことであろう。